マックス・フェルスタッペンは、ほとんどのチームがマシンアップデートを持ち込むF1スペインGPで、レッドブル・ホンダがメルセデスやフェラーリに一歩近づけることに期待している。
2019年序盤4戦で、メルセデスは全戦で1-2フィニッシュを飾ってコンストラクターズ選手権トップ、2位はフェラーリ、レッドブル・ホンダはフェラーリと35ポイント差の3位に続いている。
レッドブル・レーシングの代表クリスチャン・ホーナーは、スペインGPでのRB15のアップグレードは、比較的小規模なものだと述べているが、フェルスタッペンはそれが大きな効果を発揮する可能性もあると示唆した。
「バルセロナにはすべてのチームがアップデートを持ち込んでいる。自分たちのアップデートがライバルのものよりうまく機能するといいね。そうすればトップとの差を縮めることができる」とスペインのバルセロナ・カタロニア・サーキットに到着したフェルスタッペンが語ったと、彼の公式サイトが伝えた。
「ファクトリーでは開発作業は継続的に行われている。風洞作業もそうだが、最後の最後まで空力面の改善に取り組んでいくんだ」
「パワーユニットとシャシーの両方に、細かい部分に至るまで改善を施すことが重要になってくる。フロントとリヤのグリップを向上させたい。ハードワークの成果がバルセロナで見られるといいね。今後も開発を続けていく」
■オーバーテイクが難しいバルセロナ。それがチャンスにつながる場合も
前戦アゼルバイジャンGPでフェルスタッペンは、タイヤを作動温度領域に入れることに苦労した。ピレリは2019年、オーバーヒートが起きにくい、トレッドの薄いタイヤに変更、それによってタイヤを適切な温度領域に入れるのが難しくなったとフェルスタッペンは述べている。
「今年はタイヤのトレッドが薄くなり、それがより一層難しくなった。ストリートサーキットでは、タイヤに熱を入れるのが普通のサーキットより大変だから、特に苦労する」
「それに比べれば、バルセロナではそれほど難しくはないだろう。でも、今のタイヤについて理解するのは簡単ではない。正しい作動領域に入れるのが本当に難しくて、それができないと、タイヤマネジメントに苦労する」
「通常バルセロナでは、リヤタイヤのマネジメントが課題だったが、新しく、滑りやすい路面だと、感触がまた違ってくるだろう。フロントタイヤの方が重要になるかもしれない。それも風や温度など、さまざまな要素によって変わってくる」
フェルスタッペンは2016年のスペインGPでF1初優勝を挙げた。オーバーテイクが難しいサーキットだが、それが有利に働く場合もあると、フェルスタッペンは考えている。
「バルセロナはオーバーテイクが容易ではないコースだ。前のマシンより1.5秒速くて、なおかつトップスピードも優れていなければ、追い越すことはできない。そういう面ではあまりエキサイティングなレースにならないことが多いんだ。でも、そういうサーキットのおかげで僕はここで初優勝を飾ることができた。楽にオーバーテイクができるようだったら、あの時、優勝はできなかっただろう」