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K2 R&D LEON RACING 2019スーパーGT第2戦富士 レースレポート

2019年05月10日 06:41  AUTOSPORT web

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LEON PYRAMID AMG(黒澤治樹/蒲生尚弥)
LEON RACING
2019 AUTOBACS SUPER GT Round.2 INFUJI 500km RACE

またも天候に翻弄されるも、粘り強い戦いで5位入賞果たす

■公式練習
5/3(金・祝)8:50~ 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:20度 路面温度:29度

 元号が令和に改められてから最初のレースとして、スーパーGTの第2戦がゴールデンウイーク真っ最中の富士スピードウェイで開催された。今回は通常のレースより長い500kmで競われ、ドライバー交代を伴う2回のピットストップが義務づけられている。
 
 天候に恵まれた公式練習で、最初にLEON PYRAMID AMGをドライブしたのは黒澤治樹選手で、序盤のうちに1分37秒785をマーク。ほぼ30分経過したところで、蒲生尚弥選手と交代し、普段以上にタイヤ選択に時間を費やした。
 
 重ねた周回数は実に48周にも達し、これは言うまでもなくGT300最多。終了間際に蒲生選手は、1分37秒758にまで短縮を果たし、17番手には留まったものの、本戦に向けて確かな手応えを得ることとなった。

■公式予選
5/3(金・祝) Q1/14:30~、Q2/15:15~ 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:22度 路面温度:36度

 今回のQ1担当は蒲生選手。公式練習に続いてコンディションに恵まれたこともあり、計測開始と同時にコースインし、入念にウォームアップを行ってからアタックする。
 
 まずは1分37秒315をマークし、続いてのアタックで1分36秒836にまで短縮を果たし、ブリヂストン勢、メルセデス勢ともに最上位となる5番手につけることとなった。続いてQ2に挑んだのは黒澤選手。そんな蒲生選手の力走に応えようという気持ちが高まりすぎたのか……。
 
 1分37秒039をマークするも、その周に四輪脱輪が。そのタイムはなかったことになったものの、次の周に1分37秒410をマークしていたことが功を奏し、また同じようにタイム抹消となったドライバーが他にもいたことから、LEON PYRAMID AMGは13番手に踏み留まることとなった。
 
 決勝は13番手からのスタートとなったが、500kmの長丁場において、持ち味とする粘り強さをしっかり発揮できれば、さらなる上位浮上は不可能ではないはずだ。

■決勝レース
5/4(土・祝)14:30~ 天候:雨のち曇り 路面:ウエット~ドライ 気温:18度 路面温度:25度

 決勝当日の午前中は青空さえ広がっていたというのに、午後からは一転して灰色の雲に包まれるようになり、マシンがグリッドに並べられて間もなく雨に見舞われてしまう。

 そのため、レースは開幕戦に続いてセーフティカースタートでの開始となり、2周の先導の後にグリーンシグナルは灯されることとなった。スタート担当の蒲生選手は、いったんはひとつ順位を落としてしまうが、タイヤにしっかり熱が入るようになると徐々に順位を上げていき、10周目には7番手にまでジャンプアップ。
 
 だが、雨足は予想以上に増したことから12周目から再びセーフティカーが入り15周目に赤旗が出されてレースは中断される。
 
 約30分間の中断を経てレースは再開され、ここから蒲生選手のオーバーテイクショーが始まる。
 
 雨は止み、次第に乾いていった路面にタイヤがジャストフィット! 26周目には一気に3番手に浮上し、次の周には2番手に。蒲生選手の勢いはなおも留まらず、31周目の100Rで待望のトップに躍り出る。
 
 そのままの勢いで蒲生選手は、2位に10秒以上の差をつけた。39周目、LEON PYRAMID AMGは最初のピットストップを行う。黒澤選手にバトンタッチ、タイヤをドライタイヤに交換してコースに送り出すが、いち早くドライタイヤに交換していた車両の方がペースで上回っていたため、3番手に後退することに。
 
 それでもしばらくポジションを保ち続けていたものの、63周目には2台の先行も許してしまう。
 
 74周目に2回目のピットストップを行い、再び蒲生選手が乗り込む。素早いピットワークも後押しして、全車がピットストップを済ませると5番手に戻すことに。その後も前車を猛追するも、なかなか追いつくことはできず、後続を大きく引き離して5位でチェッカーを受けることとなった。
 
 シリーズランキングは8.5ポイントで6位。開幕戦に続き天候に翻弄されるレースとなった。

決勝を終えて
溝田監督
「スタートでそんなに雨は降らないだろうと思ってタイヤをチョイスしたら降ってきて、まずいと思ったらセーフティカーからの赤旗が出てラッキーと思ったんですが、どんどん乾いていって……結果、アンラッキーになってしまいました。天候がいろいろ変化して、難しいレースでしたね」

黒澤選手
「雨のなか、蒲生選手がいいパフォーマンスを見せてくれたのに、僕のペースが上がらなかったのが残念です。いきなり雨上がりの難しいコンディションだったとはいえ、もう少し上げられていたら、もうひとつ上も見えたかも」

「でもポイントは獲れて、最低限の目標は達成できました。次回も頑張ります」

蒲生選手
「最初のスティントはタイヤの選択がすごくうまくいって、トップに立つこともできて良かったのですが、最後のスティントはドライになって、けっこうきつかったです」

「それでもポイントを獲得できたので良かったです。勝てる時が来るまで、できる限りのことをやっておきたいと思います」