滋賀県大津市で5月8日、散歩中の園児の列に軽自動車が突っ込む事故が起きた。13人の園児と3人の保育士がいたが、このうち2人の園児が死亡した。直進していた軽自動車は、右折しようとしてきた車を避けきれず衝突。そのはずみで歩道の園児らの列に突っ込んだ形だ。
9日放送の「スッキリ」(日本テレビ系)でも事故を大きく取り上げた。司会の加藤浩次さんが保育園側の過失がないことを専門家に確認したことに、ネットでは称賛が相次いでいる。
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専門家「それ以上何をしたらいいかと思うくらい、保育園の過失は全くない」
事故当時、軽自動車と右折車が走っていたのは見通しの良い道路で、どちらの信号も青だった。双方の運転手は逮捕されたが、軽自動車を運転していた女性は釈放されている。
8日に園が開いた会見では、事故現場は6つある散歩コースの1つだったという。これまでの散歩の際は、車道ではないほうを歩いたり、信号を待つときには車道から離れたところで待ったりと、安全に配慮していたことも明かされた。事故が起きたときも、保育士らは園児らを車道から遠い場所に集め、車道と園児の間に立つ形で子どもたちを守っていた。
事故が起きた場所も、特別危険だったわけではない。職員らは園の聞き取りに、「これまで危険に思ったことはない」と答えている。
スタジオでは、元千葉県警の交通捜査官で、現在は交通事故鑑定士の熊谷宗徳さんが出演し、事故を解説した。加藤さんが「保育園側の過失は全く無いわけですよね」と確かめると、熊谷さんは「全くありません」と断言。
「歩道の奥に園児を置いて、ブロックするように先生方がいたわけですから、それ以上何をしたらいいかと思うくらい、全くありません」
と、園の事故防止策は十分だったという認識を示した。
ネットでは、8日に開いた園の会見での記者らの質問に「まるで園長が轢き殺したかのような尋問会見」「配慮にかける」と批判が噴出していた。そのため、「保育園側の過失がない」という専門家の声を引き出した加藤さんに対し、「よく言ってくれた!ありがとう加藤浩次!」「こういう報道をばんばんしてくれ」といった声が上がっていた。