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全日本ラリー第4戦:新井大輝、8カ月ぶりのラリーで白星。自身初のシリーズ総合優勝

2019年05月09日 10:51  AUTOSPORT web

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新井大輝/小坂典嵩(スバルWRX STI)
2019年のJRC全日本ラリー選手権は5月3~5日、愛媛県で第4戦久万高原ラリーが行われ、3年ぶりに全日本ラリーへ出場した新井大輝/小坂典嵩(スバルWRX STI)が、奴田原文雄/佐藤忠宜(ミツビシ・ランサーエボリューションX)を抑えて総合優勝を飾った。

 愛媛県上浮穴郡久万高原町を中心に争われた第4戦。2018年大会はグラベル(未舗装路)イベントとして争われたが、2019年はターマック(舗装路)イベントとして開催された。

 2019年大会は、2日間の日程で各日4SSが設定され、計8SSの合計距離は109.96km、1SSあたり13~14kmのロングステージで構成されている。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は269.71kmだ。

 4日(土)に行われた競技初日は、SS1で鎌田卓麻(スバルWRX STI)、SS3で新井敏弘(スバルWRX STI)が相次いでリタイアする波乱の展開に。

 そんななか2018年9月に参戦したフィンランド国内ラリー以来、およそ8カ月ぶりのラリー復帰を果たした新井大輝は、SS1でステージトップタイムを刻み、5.2秒リードで総合首位につける。

 続くSS2はミッションオイル漏れのトラブルもありペースが上げられず、総合2番手に後退したものの、SS3でふたたびトップタイムを刻んで首位を奪還。SS4は総合2番手の奴田原に遅れを取りステージ2位に終わったが、1.2秒リードで首位の座を守ってみせた。

 明けた5日(日)に行われた4SSでも、新井大輝はペースを緩めず。SS4~7まで3ステージ連続でトップタイムを記録して、奴田原を突き放すと、最終SS8はペースをコントロール。最終的に10.1秒差をつけて、自身初の全日本ラリー総合優勝を手にしてみせた。

「8カ月ぶりの実戦だったので、まずはクルマを無事にフィニッシュまで運べてホッとしています」と新井大輝。

「SS2ではミッションオイルが漏れるというハプニングもありましたが、サービスで完璧に直してもらい、その後は大きなトラブルもなくラリーを終えることができました」

「また急きょ、全日本ラリーに参戦することになり1年以上動かしていなかったマシンを本番ギリギリまで準備してくれて感謝しています」

「デイ1が終わり、2番手の奴田原選手とは1.2秒差の僅差だったのでデイ2の一本目のSS5は限界までプッシュしました。それ以降はフィニッシュまでうまくペースコントロールができたと思います」

「コドライバーの小坂選手とは3年ぶりの実戦にも関わらず最後まで集中力を切らさずに最高のパフォーマンスを披露してくれました。ありがとうございました」

 総合2位は奴田原、総合3位は勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)が獲得している。前日リタイアした新井敏弘、鎌田も競技2日目には参加し、新井敏弘がレグポイント1点を持ち帰っている。

 そのほか、JN2クラスは眞貝知志/安藤裕一(トヨタ・ヴィッツ)がクラス優勝を果たしているほか、JN3は山口清司/島津雅彦(トヨタ86)が、JN4は高橋悟志/古川智崇(スズキ・スイフト)が、JN5は天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)が、JN6は大倉聡/豊田耕司(トヨタ・ヴィッツCVT)が、それぞれクラス優勝となった。

 人気アイドルグループ、SKE48卒業生の梅本まどかがコドライバーを務めた41号車トヨタ・ヴィッツCVTはJN6クラス2位で大会を走りきっている。

 2019年の全日本ラリー選手権第5戦は6月6~9日、群馬県と長野県を舞台に行われる『MONTRE 2019』だ。