ホンダF1テクニカルディレクターの田辺豊治氏は、2019年F1第5戦スペインGPでチーム間の力関係が変化する可能性があるとして、レッドブルおよびトロロッソとともに万全の準備を整えて臨みたいと語った。
スペインGPの舞台となるカタロニアサーキットは、例年プレシーズンテストが開催されている場所であり、テスト開催時とグランプリの際とは気温が異なるものの、どのチームも豊富なデータを持ち、それを利用してセットアップを進める。例年、ほとんどのチームがマシンのアップグレードを行うグランプリで、その出来によってチームの序列が変化する可能性もある。
ホンダのパワーユニット(PU/エンジン)を搭載するレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、スペインGPでRB15のアップグレードを行うと述べている。ただし、ホーナー代表によれば今回のアップデートは“小さなもの”であり、「基本的には進化型であり、通常のフロントおよびリヤウイングのアップグレードになる。大改革というより進化だ。バランス、デグラデーションといったさまざまな面に焦点を当てた開発を行っている」ということだ。
「4戦のフライアウェイ戦が終わり、バルセロナ・カタロニア・サーキットでヨーロッパラウンドがスタートします」とスペインGPを前にホンダF1の田辺テクニカルディレクターはコメントしている。
「このトラックは、さまざまな種類の高速・低速コーナー、1kmのストレートを備えたそのレイアウトから、シャシーと空力パッケージの評価基準の場とみなされています。ウィンターテストの開催地であり、誰もがこのトラックについてよく知っており、例年多数のチームがここにアップデートを持ち込みます。そのため、このグランプリでチーム間の力関係に変化が生じることがしばしばあります」
「ホンダとしては、このトラックで行ったプレシーズンテストで得たデータ、そしてここまでの4戦で学んだことすべてを再度見直し、この週末に向けて万全の準備をします」