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ニッサン 2019スーパーGT第2戦富士 レースレポート

2019年05月08日 17:51  AUTOSPORT web

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MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)
MOTUL AUTECH GT-R、2戦連続の2位表彰台を獲得

スーパーGT 2019第2戦レースレポート
5月4日 富士スピードウェイ

【GT500クラス】
 スーパーGT第2戦『FUJI GT500km RACE』の決勝が行われ、ポールポジションからスタートした#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が2位表彰台を獲得しました。

 開幕戦で2位表彰台に上がった#23 GT-Rは、17kgのウェイトハンディを搭載して第2戦に挑みました。公式予選では、Q2に出走したクインタレッリがこれまでのコースレコードを更新し、2戦連続でポールポジションを獲得しました。

 決勝日は午前中こそ青空が広がり初夏のような暑さも感じられましたが、決勝に向けたスタート進行中、グリッドウォークが行われている頃から雲行きが怪しくなると、ぽつぽつと雨粒が落ちてきました。次第に雨量も増え、コース上もウエットコンディションになってきたことから、110周の決勝レースはセーフティカー(SC)先導のもとスタートしました。

 2周のセーフティカーランを終え、3周目に入ったところで実質的にレースが始まりました。ポールポジションスタートの#23 GT-Rはクインタレッリが第1スティントを担当。2位スタートの#37 LC500にいったんかわされたものの、6周目の100Rで再びトップを奪い返しました。
 
 ここから後続との差を広げにかかりましたが、9周目に入る頃から雨脚が強まり、GT500クラスでもオーバーランするマシンが出るほどコンディションが悪化。クインタレッリはなんとかコース上にとどまっていましたが、13周目に入った1コーナーで、後ろから迫っていた#38 LC500に逆転を許し、2位に後退。直後にSCが入り、そのまま16周目には赤旗が提示されレースは一旦中断することになりました。

 天候の回復を待って、約30分後にSC先導のもとレース再開。18周を終えてSCが隊列を離れ、再びバトル開始となりました。コース上は以前ヘビーウエットコンディションで、タイヤに十分な熱が入るまで#23 GT-Rには苦しい時間が続き、20周目には5位まで後退。しかしその後ペースを取り戻して次々に前のクルマをとらえていき、31周目にはトップを奪い返しました。
 
 32周目にはファステストラップを記録するハイペースで周回を重ね、41周を終えてピットイン。スリックタイヤに履き替えると松田にドライバー交代して第2スティントへと向かいました。44周目には全車が1度目のピット作業を終え、#23 GT-Rはトップに浮上しましたが、59周目に#38 LC500の逆転を許し2位後退。
 
 松田はなんとか食らいつきながら80周目まで力走を見せてピットイン。1周前に#38 LC500はピット作業を終えていましたが、チームの素早い作業で逆転に成功しトップを奪い返しました。
 
 最後のスティントを託されたクインタレッリはベストラップを更新しながら周回を重ねましたが、気温と路面温度が下がってきたことからペースが上がらなくなり、99周目の1コーナーで#38 LC500にかわされてしまいました。残り10周を懸命に走り切った#23 GT-Rは2位でチェッカーを受け、開幕戦から2戦連続で表彰台獲得を果たし、ポイントランキングで首位に浮上しました。

 予選8番手からスタートした#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ)は、第1スティントを担当した平手が5位まで順位を上げると、GT500クラスの中ではいち早くスリックタイヤに交換し、マコヴィッキィが上位陣を追い上げていきました。

 第2スティントで表彰台圏内の3位までポジションアップし、最後のスティントを平手に託しましたが、終盤にペースダウン。6位で持ちこたえてフィニッシュし、2戦連続でポイントを獲得しました。

 予選3番手からスタートした#12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター)は途中接触によるスピンなどがあり12位フィニッシュ。予選13番手の#24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/ヤン・マーデンボロー)はトラブルで一旦ピットに入り、7周遅れの14位となりました。

ロニー・クインタレッリ(#23 MOTUL AUTECH GT-R/決勝2位)
「最初のスティントは、開幕戦のことが一瞬よぎるような大雨でした。雨がやんでレースが再開してからは、序盤は苦しかったですがペースが上がってきてトップに復活できました」

「ピットインのタイミングも良く、いい形で次生選手に渡せたと思います。最後のスティントは、アウトラップで踏ん張ればトップを守れると思って、その通り順調に行っていましたが終盤グリップに苦労しました。結果は残念ですが、ランキングトップをこの先も守っていけるように頑張ります」

松田次生(#23 MOTUL AUTECH GT-R /決勝2位)
「(自分のスティントでは)GT300クラスと出会うタイミングが悪く、ストレートで38号車に抜かれてしまいました。ですがピット作業に関しては僕たちのチームには定評があるので、なんとかロニーに託したときにチャンスができるよう、離されないように頑張りました」

「今日の結果でランキングトップになりました。去年もこの時点でトップに立ちましたが、GTはここからが難しくなります。次戦以降も取りこぼしのないように戦っていって、8月の富士大会で大量得点ができるように頑張ります」

【GT300クラス】
GAINER TANAX GT-Rが今季初優勝を飾る

 GT300クラスは、今季から参戦を開始した#56 リアライズ日産自動車大学校GT-R(平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ)がポールポジションを獲得。決勝では予選4位からスタートした#11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)が序盤にトップを奪取し、GT-Rがワン・ツー体制を築きました。その後#56 GT-Rは、最初のピット作業を終えたところで他車の逆転を許し3位後退。#11 GT-Rは早めのタイヤ交換作戦も奏功してレースをリードします。
 
 終盤に2位のマシンに急接近されましたが、最終スティントを託された安田が抑えきり、0.239秒差で逃げ切って今季初優勝を飾りました。#56 GT-Rは終盤101周目の1コーナーで4位となり表彰台を逃しましたが、レース参戦2戦目ながら今後に期待を持たせるパフォーマンスを発揮しました。

平中克幸(#11 GAINER TANAX GT-R /決勝優勝)
「昨日のフリープラクティスから調子は良かったんです。Q2で4位に食い込めたことが良い結果につながったと思います。決勝レースは、安田が大雨の中素晴らしい走りを見せてくれました」

「再開後は早いタイミングでドライタイヤに交換した、その判断が良かったのと、最終ラップに安田が踏ん張ってくれたおかげですね。チーム全体が完璧な仕事をこなした結果だと思います。なんとしても令和初のチャンピオンを手に入れたいですね」

安田裕信(#11 GAINER TANAX GT-R /決勝優勝)
「予選で4位に入れたことと、交代した平中さんがセカンドスティントで良いリズムを築いてくれたこと、この2点が今日の結果のほとんどだと思います。僕は、最終ラップで迫ってくるライバルを抑えただけです。去年はチャンピオン争いしながら取れなかったので、今シーズンはこのまま表彰台をキープし、シリーズ優勝したいですね」