「最近の新入社員は指示待ち人間ばかり」というセリフは何十年も言われ続けている。入社間もない人間に能動的な労働を要求することは難しい。慣れるまでは、指示待ちでも十分だと思う。
しかし、入社して1年以上経過しても指示待ち状態から脱せない場合、周囲の社員から困った存在として見られてしまうようだ。4月30日のガールズちゃんねるに「【職場】自分から何も聞いてこない後輩の育成」というスレッドが立った。4年目社員のスレ主は、2年目の後輩社員がわからないことがあっても全く聞いてこないことに気を揉んでいる。「こういう後輩にはどういう声のかけ方をすればいいのでしょうか?」とアイデアを求めていた。(文:石川祐介)
「2年経ってもそれなら何も言わない」「聞きやすい人には聞いてると思うよ」
スレ主には、「2年目ってことは下に後輩が入ってきても指示待ちの人なの?イライラするね」「2年経ってもそれなら何も言わない」と、同情の声が寄せられた。やはり世間的には、1年目なら大目に見られても、2年目で指示待ち、というのはなかなか厳しいようだ。
しかし、スレ主にも問題があるのではと推測する人もいる。
「聞いたら嫌な顔をしたり、本人そのつもりないのかもしれないけど、相手を責めるような物の言い方(張り切ってる?)する人苦手」
「何でも聞いてね、怒らないからって言う人ほど教える時に雑と言うかイライラしてるよね」
「聞きやすい人には聞いてると思うよ」
「わからないことがあったら聞いてください」と、本人は優しく言っているつもりでも、イライラや忙しさが無意識に態度に出てしまい、相手を萎縮させている可能性もある。先輩が忙しそうにしていたら聞きづらいと思う後輩社員の心理も分からなくはない。2年目社員は自主性がないのではなく、失礼のないようと意識しすぎて、聞くタイミングを逃しているだけかもしれない。先輩社員も、一度自分の態度を振り返ってみて損はないだろう。
会社の将来を思うのであれば、質問しやすい雰囲気を先輩社員が作っていくことが求められる。
「質問しながら分からないことを探ってみる」長い目で見守って
「全部教えるというよりは、こうなったらどうしたら良いと思う?とかこの仕方覚えてる?とか聞いてみるかな」
「自分がどこで迷ってたか思い出して質問しながら分からないことを探ってみる。一通り聞いて大丈夫そうなら後分からない事あったら聞いて来て、と言ったら大体は聞いてくるようになるよ」
教えるのではなく、相手の状況をこちらから探り、質問してみる方法はどうか、という提案があった。確かにこれは有効そうだ。「待ってても来ないならこちらからアプローチするしかない」ということなのだろう。
また、今、やるべきことを逐一教えるのではなく、「これが終わったら、次はこれをして」というように、手順をひと通り教えてあげるのも良さそうだ。
「2年目なら理解していてほしい」という思いは、後輩の指導にあたる人は誰もが思うところだろう。しかし、人には成長するタイミングというのもある。教え方を工夫し、もう少しだけ長い目で接してみるのも大切ではないだろうか。