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ホンダ 2019スーパーGT第2戦富士 レースレポート

2019年05月08日 11:31  AUTOSPORT web

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3位表彰台を獲得した山本尚貴とジェンソン・バトン
Round.2
決勝
2019.05.04(土)
静岡県 駿東郡
富士スピードウェイ

難コンディションで実力を発揮。
#1 RAYBRIG NSX-GTが予選12番手から3位表彰台を獲得

 5月3日(金)~4日(土)、富士スピードウェイ(静岡県)で2019年度SUPER GTシリーズ第2戦が開催され、GT500クラスに5台の2019年型NSX-GT、GT300クラスに3台のNSX GT3が出走しました。
 
 岡山国際サーキットで開催されたシリーズ開幕戦では、速さをみせ優勝を遂げたNSX-GTですが、富士スピードウェイは過去の大会でも苦戦することが多いコースで、快晴の空の下で行われた公式予選では、#16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐)が4番手、#17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)が6番手にとどまり、厳しい出だしとなりました。

 決勝日は、午前中まで晴天だったものの、午後2時半の決勝レーススタートが近づくにつれ天候が急激に悪化。雨が降り出してウエットコンディションとなり、セーフティカー先導でレースが始まりました。スタート直後は#16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤)がポジションを守っていましたが、その後順位を落とし、入れ替わって#17 KEIHIN NSX-GT(塚越)が5番手へ進出しました。
 
 しかし天候はさらに悪化し、路面に水が溜まったためセーフティカーがコースイン、その後レースはいったん赤旗で中断となりました。

 天候回復を待ち、雨はほぼ止んだものの、路面はまだ濡れている状態でレースが再開されました。それまで各車、スタート時に装着したレインタイヤで走行を続けていましたが、500kmの長丁場となるレースの3分の1を迎えるところで各チーム最初のドライバー交代に入り、それまで装着していたレインタイヤをスリックタイヤへ交換し始めました。
 
 ところがそれまでHonda勢最上位を守っていた#17 KEIHIN NSX-GT(バゲット)がまだ濡れていた路面に足をとられてスピンし、順位を落としてしまいました。一方、公式予選ではマシンの挙動が落ち着かず12番手スタートとなった#1 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン)が悪コンディションのなか、山本からバトンへとつないで着実に順位を上げていきました。

 レース残り3分の1で、再びバトンからマシンを引き継いだ山本は乾いた路面の上でスパートし、4番手まで順位を上げると徐々に前走車との間隔を詰めて105周目の第1コーナーでインに飛び込んで順位を入れ替え、3番手に進出しました。
 
 その後は追いすがる後続車を突き放し、110周を走りきって3位でチェッカーフラッグを受けました。5位には#17 KEIHIN NSX-GT(塚越/バゲット)が入賞しました。また、GT300クラスではARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺)が開幕戦に続き、クラス2位に入賞してレースを終えました。

■コメント
佐伯昌浩 株式会社本田技術研究所 Honda GT プロジェクトリーダー
「予選ではうまく調整できたクルマと、調整が進まなかったクルマが分かれる結果となってしまいました。しかし急にコンディションが悪化した決勝レースでは、各チームうまくクルマをまとめて全車トラブルなく完走し、5台中4台がシリーズポイントを獲得したばかりか1号車が12番グリッドから表彰台に上がれて、決して得意とは言えない富士でのレースでしたがHondaとしてはいいレースができたと感じています」

「2戦連続表彰台に上がり、これで全チームがポイントを獲得できたので、年間のチャンピオンシップを考えるといい流れに乗ったと思います。鈴鹿以降さらに飛躍していこうと考えています」

山本尚貴(RAYBRIG NSX-GT)
「予選では車体がはねる症状に苦しみました。表彰台は目指すべきポジションなので、あきらめずにがんばろうとは思っていましたが、その状態を考えると実際に表彰台に上れるとは思っていませんでした」

「しかし、チームが一生懸命セッティングを考えてくれたおかげで結果が出せました。スタート直後はなかなかタイヤが温まらなくてペースが上がらず、最終コーナーでスピンしたりもしましたが、幸いダメージを受けずにセーフティカーも入ったので幸運でもありました」

「Hondaファンのみなさんにいいレースを見せることができたかなと思います。鈴鹿での次戦は勝たなければいけないレースだと思うので気合を入れて臨みます」

ジェンソン・バトン(RAYBRIG NSX-GT)
「とてもタフでしたがレースを楽しめました。他チームより一周早いピットインでクルマを引き継いだので、まだ濡れている路面の上でGT300クラスを抜きながら走るのはとてもたいへんでした」

「路面が乾いてからは、今度はあまりにもピックアップがひどくて、少しラインを外すだけで、ものすごい振動が発生して苦労しました。予選結果を考えれば、Hondaの一員として表彰台に立てたことをうれしく思います」

「表彰台の上からは大勢のファンがいてすばらしい光景が見え、スーパーGTはすばらしいレースだと改めて感じました。鈴鹿での次戦ではもっといい結果を出してファンのみなさんに喜んでもらおうと思います」