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イギリス・ツーリングカー第2戦:新型トヨタ・カローラが初勝利。王者のBMW330iも2連勝

2019年05月08日 11:01  AUTOSPORT web

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2019年BTCC第2戦ドニントンパークのレース3で初勝利を飾ったトヨタ・カローラBTCC
創設61年目を迎えた世界随一の伝統を誇るツーリングカー・シリーズ、BTCCイギリス・ツーリングカー選手権の2019年シーズン第2戦が、4月27~28日の週末にドニントンパークで開催され、アクシデントに翻弄されたレース1、レース2で王者ウエスト・サリー・レーシング(WSR)の投入する新型BMW330i Mスポーツが連勝。そして最終ヒートではこちらも2019年デビューの新型トヨタ・カローラBTCCが初勝利を飾り、新型モデル群が華々しい活躍を演じた。

 直前のインシーズンテストではチーム・ダイナミクスなどを筆頭にFK8、FK2の新旧ホンダ・シビック勢が好調さを見せていた勢力図は、4月最終週で変わりやすい気象条件の週末となったこともあり、FR勢が躍進をみせる展開で始まった。

 レース1に向け最速を争った予選セッションを制したのは、WSRのディフェンディングチャンピオンであるコリン・ターキントンがドライブする新型BMW330i Mスポーツで、天候条件の良かったセッション序盤に早々のトップタイムを記録すると、2番手以下にコンマ6秒以上のマージンを築いて最速をマーク。BMW330iにとってはデビュー2戦目、ターキントン自身は2016年最終戦以来のポールポジョジションを獲得した。

 迎えたレース1はオープニングから荒れた展開となり、1周目のオールドヘアピンで6台が絡む多重クラッシュが発生。早々にセーフティカー(SC)が導入されると、8周目のリスタート直後にもふたたびのアクシデントでSC再出動となる波乱に。

 その後続の受難を尻目に先頭のターキントンは余裕のクルージングをみせ、ここドニントンをホームトラックとするチームBMRの2017年王者、アシュリー・サットンのスバル・レヴォーグGTに対し2秒254の差をつけ、自身の今季初勝利を飾った。

 続くレース2でも2度のSCが出動する展開にも助けられ、ターキントンがトップチェッカー。2位には17周目にスバル・レヴォーグGTをパッシングした大ベテランのマット・ニール(FK8ホンダ・シビック・タイプR)が入り、BMW、ホンダ、スバルが表彰台を占める結果となった。

 そして迎えたレース3。前戦R2の10位でリバースポールを獲得していたチーム・トヨタGB withスピードワークス・モータースポーツ(SWM)の新型カローラは、フロントロウに並んだTradePriceCars Racingのジェイク・ヒル(アウディS3セダンBTCC)を従えて危なげなくホールショット。

 セカンドロウ4番手からダッシュを決めた元WSR所属のロブ・コラード(ボクスホール・アストラBTCC)との3台パックで後続を引き離しにかかると、レース中盤にはハードタイヤのドロップダウンに苦しむヒルのアウディがじりじりと後退。代わってボクスホールのワークスマシンが新型トヨタを追い詰める展開となっていく。

 しかし19周のレースを守り抜いたSWMのエースは、4000人以上がゲストに招かれたトヨタGB関係者の前で歓喜のトップチェッカー。わずか1秒092のマージンでしのぎ切り、デビュー2戦目にして新型カローラBTCCに初勝利をもたらすことに成功した。

 2位コラードもパワーマックス・レーシングに移籍後初の表彰台をプレゼントするとともに、3位にはこのラウンドに選手権リーダーとして臨んでいたBTCレーシングのジョシュ・クック(FK8ホンダ・シビック・タイプR)が入り、R1でAmDのFK2シビック、サム・トルドフと絡んで失っていた表彰台を奪還。続く4位にはそのトルドフのチームメイトであるロリー・ブッチャー(FK2ホンダ・シビック・タイプR)が続き、5位に入って3戦連続トップ5フィニッシュのサットンがポイントリーダーに浮上している。

 2019年デビューのニューモデルたちが勝利を独占したドニントンパークに続き、BTCCイギリス・ツーリングカー選手権第3戦は、シリーズ随一の高速サーキットであるスラクストンを舞台に、5月18~19日の週末に争われる。