ディップは5月7日、製造業の雇用の意識調査の結果を発表した。調査は今年4月にネット上で実施し、製造業の中でも自動車・半導体・家電で就業中の151人と、過去に就業経験のある82人の計233人から回答を得た。
就業中の人のうち、製造業の仕事を「継続したい」と答えた人は54.9%。継続の意思は就業期間によって差があり、勤務開始から「3か月未満」の就業者では「継続したい」が4割、「継続したくない」が3割だった。雇用期間別に比べると、「継続したくない」は、勤務3か月未満の人が最も高かった。
継続したい理由としては「シフトや休みが比較的希望通りになる」(53.6%)、「業務内容の難易度が適当である」(48%)、「個人作業で業務を進められる」(44.8%)が上位3つとなった。
「退職防止には、制度・制度の見直しだけでなく、勤務期間に応じたフォローが必要」
辞めたい理由を聞くと、1位は「仕事のやりがいがない」(47.1%)。以降「給与(収入)が仕事内容の割に不十分である」(45.6%)、「昇給や評価が適当でない」(38.2%)、「職場環境が整っていない」(35.3%)、「シフトや休みが希望通りにならない」(27.9%)と続く。
すでに辞めた人に、過去の勤務期間を聞いた、最も多かったのは「1~3年未満」(30.5%)で、以降、「1か月未満」(22%)、「1~3か月未満」(13.4%)、「6か月~1年未満」(12.2%)、「3~6か月未満」(9.8%)と、1年未満の合計が57.4%となった。「3~5年未満」は8.5%で、「5~10年未満」は2.4%、「10年以上」は1.2%に留まった。
辞めた理由を聞くと、1位は「雇用が安定していない」(34.1%)。以降、「仕事のやりがいがない」(32.9%)、「職場環境が整っていない」(29.3%)、「給与(収入)が仕事内容の割に不十分である」(28%)、「上司や同僚と尾関係が良好ではない、不満がある」(26.8%)となった。
同社は「退職を防ぐためには、環境や制度の見直しだけでなく、勤務期間に応じたフォローが必要になるでしょう」とコメントしている。