チーム・スズキ・エクスターのアレックス・リンスが、MotoGP第4戦スペインGPで2位表彰台を獲得。リンスは3列目から追い上げ、前戦アメリカズGPでの優勝に続く表彰台を獲得した。
リンスが予選で獲得したグリッドは9番手。3列目からのスタートに、リンスは「このレースはとても難しかったよ」とレースを振り返る。
一方で、「僕は自分のレースペースが、マルク(・マルケス)に近いだろうとわかっていた」とリンスは言う。「だから、いいスタートを切って、上位に上がろうと思ったんだ」
リンスはその言葉どおり、オープニングラップで6番手にまでポジションを上げる。序盤からコンスタントにマルケス同様、1分38秒前半のタイムを刻み、さらに7周目には1分38秒197のファステストラップをマークした。
ファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)にマシントラブルが発生して、ピットへの帰還を余儀なくされた14周目には、リンスは2番手にまで浮上している。そこからトップのマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)をとらえるには至らなかったものの、リンスは見事に2位でチェッカーを受けたのだ。
リンスが追い上げのレースを展開するのは今回が初めてではない。むしろ開幕戦から一貫して、後方から上位に浮上してくるレース展開を見せてきた。
開幕戦カタールGPでは10番手から4位フィニッシュ、第2戦アルゼンチンGPでは16番手から5位と11もポジションを上げ、そして第3戦アメリカズGPでは7番手スタートからの優勝を果たしている。予選順位でいえば、リンスはここ4戦までフロントロウに並んでいないにもかかわらず、優勝を含む2度の表彰台を獲得している。
「この調子をキープしていきたい」と語るリンス。チャンピオンシップでも、トップのマルケスに1ポイント差のランキング2番手に浮上した。レースでの速さはある。予選順位で上位につけることができれば、リンス、そしてスズキのさらなる躍進が確実なものになりそうだ。