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アウトドア芸人として再注目 ヒロシが手掛ける「ソロキャンプ動画」の魅力

2019年05月05日 10:12  リアルサウンド

リアルサウンド

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 ポカポカと過ごしやすい陽気が続くこの時期。余暇を利用して、友人や家族とキャンプを楽しむ人は多いことだろう。しかし、いざキャンプをするとなると、日程はいつにするか、場所をどうするか、現地で食べる料理は何が良いかなど、参加者全員の希望を汲まねばならないため、何かと面倒なもの。そこで今注目されているのが「ソロキャンプ」だ。


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 ソロキャンプとは、そのネーミングが示す通り、一人気ままに楽しむスタイルのキャンプのこと。一人だからこそ、誰かに忖度する必要はなく、迷惑をかけることもない。すべてを自由に決めることができる。そんな理由から現在、密かなブームになっているのだ。


 このソロキャンプの魅力に数年前から取り憑かれ、自身のYouTubeチャンネルで度々ソロキャンプ動画をアップしているのが、ピン芸人・ヒロシだ。


 もともとはヒロシも「キャンプ=複数人で楽しむもの」という認識で、よく友人らと一緒にキャンプをエンジョイしていたらしい。ところがある時、後輩が連れてきた初対面の人から「焼きそばないんっスか?」と言われたことによって、グループでのキャンプにげんなり。そこで「だったら一人でやればいいのでは?」と思い立ち、ソロキャンプの世界へ飛び込んでいったのだとか。


 ヒロシの公式チャンネルに上がっているソロキャンプ絡みの動画は、「野外ホットケーキ」「ヒロシキャンプ【初春ソロ 2018】」「新テント導入」「冬の無人島」など様々。これらの動画を数本見さえすれば、慣れた手つきでテントを組み、手際よく火を起こし、美味しそうなアウトドア・フードをサクッと作り上げるヒロシが、いかにソロキャンプ熟練者かうかがい知ることができる。


 なおヒロシといえば、ホスト風の衣装に身を包み、うつむき加減に「ヒロシです……」とつぶやくネタでお馴染み。動画では、この哀愁漂うイメージとは打って変わって、頭に白いタオルを巻き、アウトドア仕様の軽装で楽しそうにアレコレ作業を進めたり、自然を満喫したりしているのもギャップがあって印象的だ。


 また動画の中では、ヒロシのソロキャンパーとしてのこだわりを随所に見て取ることができる。そのポリシーが如実に表れたのは「忙しくてキャンプに行けないから、昼飯だけ食べに野へ」と題された動画におけるワンシーンだ。多忙ゆえに、昼食だけを食べに野山へ訪れたヒロシ。いつものように枝を折り、火を起こそうとしていたところ、その付近でテントを設営し始める家族連れを発見。するとヒロシは、「あそこで張るの? マジか……キツイな……」と本気で嫌そうな口ぶりでつぶやき、ついには移動してしまったのだ。この行動について「独りになりたくて野へ来たもので……場所を移動。一番譲れないこだわりです」とテロップで解説が添えられていたのだが、他のキャンパーが視界に入っただけで拒絶反応を示すとは、相当な徹底ぶりではないだろうか。


 こうしたヒロシのソロキャンプ動画に、編集による過度な効果音やBGM、テロップはない。ヒロシが顔見せすることすら少なく、言葉数も最小限だ。その反面、川のせせらぎ、木々のざわめき、食材が火で焼かれる音といった環境音は存分に堪能できる。このような「自然の静けさ」を疑似体験できるようになっているところも、一人を愛するソロキャンパー・ヒロシならではのこだわりなのかも知れない。


 そのため、動画をぼんやりと眺め見ていると、なんだか癒される。それに、ひとりカラオケ・ひとり焼肉など、数ある「おひとり様」の中でもとかくハードルが高そうなソロキャンプなのに、ヒロシが肉や魚を美味しそうに焼いてるのを見ると「あれ、なんかちょっとやってみたいかも……」と思えてくるから、なかなか訴求力があるというものだ。ということで、あなたもぜひ一度、ご覧になってみてはいかがだろうか?


(こじへい)