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WEC:トヨタ、“スパウェザー”のなか最前列確保。ポール獲得の小林可夢偉「雨に降られ、完璧ではなかった」

2019年05月04日 14:11  AUTOSPORT web

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WEC第7戦スパのポールポジションを獲得した7号車トヨタのマイク・コンウェイ、ホセ-マリア・ロペス、小林可夢偉
5月3日、WEC世界耐久選手権第7戦スパ6時間レースの公式予選がベルギー、スパ・フランコルシャンで行われ、LMP1クラスに参戦しているTOYOTA GAZOO Racingはマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ-マリア・ロペス組7号車トヨタTS050ハイブリッドとセバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソ組8号車トヨタによってフロントロウを独占した。

 決勝レースのグリッドを決定する予選は、日差しと黒い雲が同時に広がる不穏な空模様の下、現地時間15時35分に20分間のセッションがスタート。トヨタは雨が降り出す前にタイムを出すべく、セッション開始と同時に2台のトヨタTS050ハイブリッドをコースに送り出していく。
 
 そのなかで、まずは7号車をドライブする可夢偉がターゲットタイムとなる1分53秒812をマークすると、僚友8号車の一貴も1分54秒342で2番手に続いた。アタックを終えた2台はすぐさまピットに戻り、ふたり目のドライバーへと交代して2度目のアタックへ。
 
 ここで可夢偉から代わったコンウェイがセッション最速タイムを記録してみせ、7号車の平均ラップを1分54秒747へと伸ばす。結局このタイムを破るものは現れず、7号車のポールポジションが確定。コンウェイ、可夢偉、ロペス組はボーナスポイントの1ポイント獲得し、8号車組とのギャップを14ポイントとした。
 
 一方、8号車トヨタは一貴の後を継いだブエミがアタックを行うも、平均タイムは7号車に0.496秒及ばず。それでも総合2番手につけ、チームはフロントロウ独占を達成している。

「良いアタックラップだった」と自画自賛するのは、ポールシッターのコンウェイ。

「でも、(僕だけじゃなく)可夢偉も速かった。彼は今朝の練習走行、そしてこの予選でも再び素晴らしいアタックを見せてくれた」

「そのため、続いてアタックする僕には大きなプレッシャーもかかったけど、クルマはアタックラップ中ずっと力強く、最終的に僅かにタイムを更新できたことに満足しているんだ」

 同じく7号車の可夢偉は「またポールポジションが獲得できて本当にうれしいです」とコメント。
 
「僕のアタックラップ中に雨が降り始める可能性が高いことは分かっており、ドライコンディションのうちにアタックを決める必要がありました」

「不運にも私のアタック中、終盤に僅かな雨が降ってきて、最終コーナーで雨に見舞われたため、完璧なアタックにはなりませんでした。しかしながら充分なタイムでしたし、マイク(・コンウェイ)も素晴らしい仕事をしてくれました。彼とチームに感謝します」

 7号車の後塵を拝するかたちとなった8号車の一貴は、タイムを出すのに苦労したという。

「予選セッション中に雨が降りましたが、我々は殆どをドライコンディションで走行することができて幸運でした。7号車に比べ、予選タイムを出すのに少し苦労しましたが、チームにとってワン・ツー・グリッドを獲得できたことは完璧な結果です」

「明日のレースは不安定な天候になりそうですので、しっかりとレースを戦い、できるだけ多くのポイントを獲得します」と抱負を述べた。

 4日の決勝日は気温が低く、雨になるという予報も出ており、場合によってはレース展開が荒れる可能性もある。このなかでトヨタがシーズン6度目の優勝とチームタイトル獲得が果たされるのか、注目されるところだ。
 
 6時間の決勝レースは4日13時30分(日本時間20時30分)にスタートが切られる。