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パオパオチャンネルのaiko「ストロー」踊ってみた ぶんけいから@小豆、そして視聴者へ伝染する愛

2019年05月04日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

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 人気YouTuber「パオパオチャンネル」のトレードマークとなっている「踊ってみた」とは、ニコニコ動画から生まれた動画ジャンルのひとつ。楽曲に独自の振り付けをし、踊る姿を定点のカメラで収めるのが一般的なスタイルである。


 もとは、このニコニコ動画の「踊ってみた」で動画を投稿する別々の「踊り手」だったパオパオチャンネルのふたり。彼らが2019年4月20日の動画にて、aiko「ストロー」の楽曲を使用した“踊ってみた”を公開した。しかも驚くべきは、aiko本人が歌う原曲の音源を使用していたこと。ここでは、そこに至るまでの経緯を辿りながら、愛あふれる動画を届け続けるパオパオチャンネルの姿を振り返っていきたい。


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■ぶんけいと@小豆の友愛があふれ出すサプライズ動画


 パオパオチャンネルがこれまで投稿してきた動画のなかでも、おそらく1、2を争うほど大切なものとなっただろう今回の企画が動き出したのは、@小豆の誕生日に公開された「誕生日くらい世界で1番幸せでおって欲しいねん。」という動画だった。


 そこで行われた誕生日サプライズにてぶんけいはまず、@小豆が大好きだというaikoのライブチケットをプレゼント。そして「ふたつ目に……」と続けて披露されたのが、aikoの楽曲「ストロー」に乗せて@小豆に踊ってもらうための「振り付け」のプレゼントだった。「(ぶんけいが)ずっと歌ってたもんw」と納得しながら驚きを露わにする@小豆だったが、さらなるサプライズとなったのは、発売元であるポニーキャニオンからの使用許諾を得て、原曲を用いた動画公開に踏み出せたことだ。これは、踊ってみた史上でも類を見ない出来事だったのではないだろうか。


 そんな大きなサプライズとなった@小豆の誕生日。この動画と対になるものとして、ぶんけいの誕生日に公開された「誕生日くらい世界で1番幸せでいて欲しいのよ。」というサプライズ動画を思い出した人も多いと思う。@小豆からぶんけい、ぶんけいから@小豆へと往来するサプライズ。そうして伝染しゆく愛は「踊ってみた」動画へとつながり、視聴者の心へと届いていく。


■みんなの「好き」が充満した動画が完成


「君にいいことがあるように 今日は赤いストローさしてあげる」


 随所に赤が主張するふわりとした衣装に、カーテンが涼やかにはためく撮影場所。動画のサムネイル画像では、@小豆はオレンジジュースを透明なストローで吸い込み、この楽曲のアクセントである赤いストローは、@小豆の前の席に置かれたグラスに差されている。


 こうして「君にいいことがあるように」という大切な誰かへ向けた“願い”とさりげない愛のサインは、ぶんけいから@小豆を経由して視聴者へと届いていく。ひとつの楽しみ方として、振り付けがプレゼントされた動画でのぶんけいのダンスと今回の動画の@小豆のダンスを同時再生して見てみるのもおすすめだ(「誕生日くらい世界で1番幸せでおって欲しいねん。」は3:49あたりから再生)。


 @小豆のTwitterでは、衣装や撮影場所への並々ならぬこだわりが垣間見える。歌はaikoによる原曲で、ぶんけいが考えた振りを@小豆が踊る。衣装は「keisukekanda」から提供を受け、その衣装の中心には「パオパオチャンネル」の名前の由来にもなった漫画『おやすみプンプン』の作者である浅野いにおによる@小豆の似顔絵もあしらわれている。


 すべてが@小豆とぶんけいの好きなもので構成されたこの記念すべき動画は、視聴者の「好き」にもダイレクトに届くものになるはずだ。「ストロー」に乗せて踊る@小豆のはじける笑顔が、ここに関わるすべてのものの未来を祝福している。


(原航平)