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ハミルトン「タイトル争いのライバルをひとりに絞るのは時期尚早」

2019年05月03日 12:31  AUTOSPORT web

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2019年シーズン、チャンピオン候補筆頭のルイス・ハミルトン(メルセデス)
2019年のバルテリ・ボッタスはルイス・ハミルトンに対して互角の戦いをしているが、現F1世界チャンピオンのハミルトンは、メルセデスのチームメイトであるバルテリ・ボッタスをタイトル争いの唯一のライバルとは見ていない。

 メルセデスは2019年シーズンにおいて完璧なスタートを切っている。これまで開幕戦オーストラリアGPからF1第4戦アゼルバイジャンGPまで4戦連続で1-2フィニッシュを飾っており、ボッタスとハミルトンのレース優勝回数は同じとなっている。だが、ファステストラップを記録したボッタスが1ポイントリードしている状況だ。

 記録上では、ドライバーズ選手権においてメルセデスのふたりはすでにライバルチームのドライバーたちに大きな差をつけているが、ハミルトンはフェラーリやレッドブルのライバルたちがタイトル争いに挑戦してくる可能性をまだ退けていない。

「タイトル争いのライバルをひとりに絞るのはまだ早すぎる」とハミルトンは先週末バクーで語った。

「フェラーリは今週末のフリー走行と予選で素晴らしいペースを出していた。彼らの2台のマシンと、ドライバーふたりともが僕たちと同じようなパフォーマンスを発揮したら、差は大きく縮まると思うよ」

「まだ気を抜かずに集中しなければいけない。僕たちはバクーでアップグレードを持ち込まなかったけど、フェラーリはそうじゃなかった。だからパフォーマンスの観点からは(1-2フィニッシュは)少々驚きだった。ただ、僕たちもどこかの段階でアップグレードを施すよ」

■ドライバー同士の親密な関係継続を願うトト・ウォルフ

 メルセデスF1代表のトト・ウォルフは、現在のボッタスのパフォーマンスレベルを鑑みると、チーム内部のライバル関係が、ハミルトンとニコ・ロズベルグが優位にあった時代を思い起こさせると認めているが、当時の彼らのような敵対関係から生まれる不和はあまり見られていない。

 だがドライバー同士の関係悪化を経験しているウォルフは、現在のドライバーたちの調和のとれた親密な関係が崩れることは容認できないと明言している。

 ハミルトンは、将来何が起きるかは分からないが、ボッタスとの関係性が壊れることはないと信じていると語った。

「今年これから何が起きるかは分からない。人の性格がこの先変わるかどうかは分からないよ」とハミルトンは付け加えた。

「過去のドライバーたちは、チームにおける交戦規則を守らなかった。でもバルテリは守っているんだ」

 誰とタイトルを争うことになろうとも、ハミルトンはそれが接戦で激しい戦いになることを切に望んでいる。

「昨年も同様に何度も激しい接戦が見られたと思う。ぼくは最高に激しい戦いを望んでいるんだ」

「そうして目標に到達することができれば、さらにいっそう満足なものになる」

「目標を達成できる時ならね。でもバクーでの僕はそうできなかった。だからある気持ちを持ったままの長い先行きになる。でも僕はその気持ちを利用していくよ」