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NASCAR第10戦:最終周にマシンが横転する大クラッシュ発生。レースはシボレーが制圧

2019年05月02日 20:11  AUTOSPORT web

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第10戦を制したチェイス・エリオット(シボレー・カマロZL1)
2019年のモンスターエナジーNASCARカップは4月28日、第10戦タラデガが行われ、チェイス・エリオット(シボレー・カマロZL1)が優勝を飾った。また、決勝レースのファイナルラップには複数台が絡むクラッシュがあり、カイル・ラーソン(シボレー・カマロZL1)は複数回、車両が横転するクラッシュを演じている。

 アラバマ州タラデガのタラデガ・スーパースピードウェイで行われた第10戦。決勝レースは55周、55周、78周の3ステージ合計188周で争われた。

 オースティン・ディロン(シボレー・カマロZL1)を先頭に迎えたステージ1スタートはピットのタイミングなどもあり、各車とも残燃料がぎりぎりの状況で終盤を迎える。

 マーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)やエリック・ジョーンズ(トヨタ・カムリ)などはフィニッシュまで燃料が足りずピットインを余儀なくされるなか、燃費走行でガソリンを保たせたタイ・ディロン(シボレー・カマロZL1)がトップチェッカーでステージ制覇。2~4番手もアレックス・ボウマン、オースティン・ディロン、エリオットとシボレー勢が占める格好となった。

 インターバルを挟んで迎えたステージ2は94周目でラップリーダーに浮上したエリオットがレースを支配。ボウマン、ウイリアム・バイロンと、またもシボレーが上位を席巻している。

 最終ステージ3はチェッカー目前の182周目、バックストレートでマーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)など5台が絡むアクシデントが発生する。

 このうちの1台、クリス・ブッシャー(シボレー・カマロZL1)はアウト側バリアにノーズから衝突してハーフスピン状態となると、そこにマット・ディベネデット(トヨタ・カムリ)が激突してしまい、ブッシャーのマシンは跳ね上げられるような形となってしまった。

 この一連のアクシデントで散乱したデブリ回収などのために、レースは赤旗中断。その後レースは残り4周で再開された。

 そして残り3周でトップに浮上したエリオットを先頭に迎えたファイナルラップのバックストレート、後続から追突されたバイロンがイン側へ巻き込む形でスピン。パックになっていたラーソンに衝突してしまう。

 サイドから押される形となったラーソンは、隣にいたジェフリー・アーンハート(トヨタ・カムリ)を巻き込む形でスピン。コースイン側のセーフバリアに突っ込むと、マシンが宙に浮き、5回以上横転する大クラッシュを起こしてしまった。

 ラーソンは駆けつけたレスキュー車に自力で乗り込んでいるほか、テレビのインタビューにも応えており大事には至らず。自身のInstagramにはアクシデントの写真とともに「僕は無事だ。コクピットが素晴らしい働きをしてくれた。ここ数カ月は悪運が続いているから、そろそろ運が味方してほしい」と投稿している。

 レースはファイナルラップに入っていたため、延長されることなく、イエローコーションのままチェッカー。エリオットが2019年シーズン初優勝を挙げた。

 2~3位もシボレー勢が続き、トップ3を独占。フォード勢最上位はジョーイ・ロガーノ(フォード・マスタング)の4位、トヨタ勢最上位はカイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)の10位だった。

 2019年のモンスターエナジーNASCARカップ第11戦は5月5日、デラウェア州ドーバーにあるドーバー・スピードウェイで行われる。