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35歳、年収500万で「人生詰んだ」と嘆く人にツッコミ多数 「平均かそれより恵まれてるだろ」「非正規の存在を忘れずに」

2019年05月02日 09:10  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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はてな匿名ダイアリーに4月27日、「もう人生詰んでいるんだなぁと実感して悲しくなった。」とのタイトルで悲嘆に暮れるエントリがあった。投稿者は35歳、「年収は5,000,000位」と語りだす。

自己啓発本を読んで一瞬やる気になったものの、「今更がんばってももう遅いじゃん」と急に自覚し自暴自棄に。出世も給料アップも期待できず、転職や独立できるスキルもないしコミュ症だ、とすべてを閉ざしている。

我慢しながら定年まで働き、少ない年金を節約しながら警備員やマクドナルドでアルバイトして、などとやけに具体的に綴った上で、

「満員電車と上司や同僚とのやりとりにストレス溜めながら土日は泥のように寝て、金もなく、海外にも行けず、ろくな人生経験を詰めず、安い食べ物で腹を満たして生きながらえていくのだなぁ。悲しすぎる」

と絶望していた。(文:okei)

男性の平均給与は300~400万円が最多の中、批判相次ぐ


投稿にはブックマークが600以上つき注目を集めた。多かったのは「500万もらえてれば十分だと思うが」「平均かそれより恵まれてるだろ」という批判だ。

「詰んだではなく頭打ちを感じたの間違いでは?」
「職も健康もあるのに人生詰むと思ってしまう社会は嫌だね」
「この人は自信がない、でも定年まで逃げ切れるという根拠のない自信だけはある」

など、厳しい指摘が相次いでいる。

また、「年収500万で詰んでるって書いてほんとの貧困層をからかおうっていう完全な釣りエントリだろ」といった皮肉や、年収に単位が入っていないため「年収ランキング500万位相当という叙述トリックだ」という茶化しもあった。

30代後半はリーマンショック後の就職氷河期世代も多いため、「(中流の暮らしもできない)非正規の存在を忘れずに」などと冷水を浴びせる声もある。

ちなみに30代後半男性の平均給与は年517万円(国税庁「民間給与実態統計」2017年)だが、男性の金額別分布では300~400万円以下が17.8%と最も多く、次いで400~500万円以下(17.7%)となっている。投稿者は「こんなことならエンジニアかデザイナーになっていれば」とか、「少ない労働時間で2000万くらい稼げる仕事がしたかった」なども夢想しており、定年まで勤められる見込みなど無い人から見れば、「詰んだなんて甘い」と否定されるのも無理はない。

「45で出来ないことを35の今やれ。25でやるべき事はもう忘れろ」

一方で、「すごくわかる。この先、頑張ってでも生きることにさほど意味を感じない」などの共感も少なくない。理想的な自分になれない苦悩や、ある年齢で感じる行き詰まりは、誰にでもあることだろう。

前向きなコメントとしては、

「45歳の時に(あと10歳若ければ…)と言っている自分を想像しろ。それが今のお前だ。45で出来ないことを35の今やれ。25でやるべき事はもう忘れろ」

と励ます助言があり、筆者も同感だ。40代後半の筆者からすると35歳はまだまだ若く、絶望するには早すぎる。結婚を薦める声も多かった。

ただ、中高年で結婚や新しいことを始めて成功した人の例を出すのは容易いが、投稿者に響くだろうか、とも考えてしまう。

投稿者は年収500万円の生活を守るため、ストレスのたまる職場で長時間労働をして疲弊しきっていることがうかがえる。年長者や低所得者から見れば、まだまだ若い人の甘い泣き言に感じる投稿だが、多くの人が現状に不満を持ち、明るい未来が想像できずにいることが浮き彫りになった、と言えるのではないか。