フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、メルセデスの上位独占が続く現在のF1について“退屈だ”といい、メルセデスの覇権を終わらせるために「もっと懸命な努力をする」と語った。
日曜日に行われたF1第4戦アゼルバイジャンGPの決勝で、メルセデスは開幕から4戦連続となるワン・ツーフィニッシュを飾った。シーズン開幕前に、評論家たちは2019年のフェラーリ優勢を予想していたが、メルセデスはこれを覆したうえに、グランプリレースにおけるこれまでの記録を破った。
ベッテルは日曜日の決勝レースで3位に終わった後、「退屈だね」と語った。
「とても退屈だと思う。たった4戦のことではない。ほぼ4年間にわたって、この状況が続いている」
ライバルたちの後塵を拝することにうんざりしているベッテルだが、自分の野望を放棄するつもりは毛頭なく、むしろ逆なのだという。
「もっと懸命に努力をしなければならない。僕たちは、最大限の力でプッシュしている」
「だけど彼らが非常に素晴らしい戦いを続け、レースのほとんどの時間、マシンを最適な状態で機能させていることには敬意を払うべきだ」
「それでも僕には自信がある。このチームを信じているし、僕たちは改善できると分かっている。僕たちは良いマシンを持っていると思う」
「今はまだ、それを常に最適な状態に保てていないだけだ。だから信頼性や良い感触をなかなか得られていないけれど、それを変えられると確信している」
ベッテルは自身が乗る『SF90』について、そのポテンシャルを完全に解き放つことは、ルービックキューブを解くようなものなのだと語った。
「ただ解けば良いだけだ」
「ルービックキューブを数分で解ける人はたくさんいるし、チームにはとても優秀なスタッフが揃っている。ただ、僕たちがやっていることは、大型のルービックキューブを解いているようなものなんだ」
またフェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、コンストラクターズ選手権でメルセデスにつけられている現在の74ポイント差は、実態を表していないと考えている。
「シーズンが始まって4レースが終わったところで、フェラーリは一度も勝てておらず、メルセデスは4勝を挙げている。彼らが強いことは間違いない」とビノットは認めた。
「確かに彼ら(メルセデス)は我々よりも少しだけ良いマシンを持っているが、その差はそれほど大きくはないと思う。今のポイント差は、マシンが持つ真のポテンシャルを正しく反映していない」