2019年のWRC世界ラリー選手権は4月28日、第5戦アルゼンチンのSS16~18が行われ、SS8で総合首位に浮上したティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が逃げ切り優勝。前戦の第4戦ツール・ド・コルスに続くシーズン2勝目を挙げた。
■トヨタ
●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)/総合8位
「とても難しい1日だった。今日は出走順がはやく、なかなか良いタイムが出なかったよ。それでも、総合8位に順位を上げられたのはポジティブに思えることだ」
「今週はトラブルに見舞われ、フラストレーションがかなり溜まった。パフォーマンスはとても良かったのに、結果が伴わなかったから、改善しなくてはならないことが山ほどある」
「これからもベストを尽くして戦い、次のチリでは反撃に転じたい」
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/総合5位
「良い形でラリーを終えることができて、うれしく思う。今季はここまで非常に厳しいラリーが続き、今回も金曜日は良くないスタートになってしまった」
「しかし、土曜日は少しずつ状況が良くなっていき、今日はようやく昨年の終わりのレベルまで戻せたよ。本当に良かったと思う」
「今日のミナ・クロベロ(SS17)は、自信を持って走れば大きな差をつけられるステージだったから、思いきり行こうと考えていた。思った通りその戦略はうまくいき、パワーステージにも勢いがつきベストタイムを競うことができた」
「次戦のチリは、高速で流れるようなステージが予想されるから、とても楽しみだ」
●クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)/総合4位
「昨晩のペナルティタイムにより総合5位に順位を落としたが、諦めずに戦い続けた。今朝、クルマはとても素晴らしく、楽しんで走ることができたんだ」
「調子はとても良く、パワーステージでも好調だったけど、フィニッシュまで6kmの地点で、タイヤの空気圧低下を示す警告灯が点いたんだ。ただし、なぜそうなったのか、まったく分からない。ベストを尽くしたが、あのようなことも起こるものさ」
「ここ3戦は、いずれも最高の結果を狙えたはずだから、やはりフラストレーションが溜まるね。ヤリスWRCの運転はとても楽しく、今日のように完璧にはいかなくとも十分に楽しめた」
「自分がやるべきことをきちんとやり続ければ、きっと正しい方向に進むはずだ」
■ヒュンダイ・モータースポーツ
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合1位
「とても素晴らしい気分だよ! 週末を通してマシンはまさに完璧だった。ラリーを戦っている間、落ち着きと速さを感じ、状況をコントロールできていると思えた」
「僕たちは何度かステージ優勝を飾り、非常に難しいコンディションにおけるi20クーペWRCのパフォーマンスを示すことができた。チームのリザルトとして素晴らしいものだ」
「ラリーの現場だけでなく、(ファクトリーがある)ドイツでも誰もがたゆまぬ努力をしたんだ。皆のハードワークと献身、そしてプロ意識にとても感謝している」
「チャンピオンシップの重要なポイントを獲得できた。今週末に僕たちが達成したことを本当に誇りに思っているよ」
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合2位
「本当に過酷なラリーだったから、この結果を喜んでいるよ。この結果を出すために長いこと待たなければならなかったし、いらだたしい状況を経て戦ってきたのは確かだ」
「順位は2位かもしれないけれど、僕にとっては優勝のように思えるよ。僕たちは本当に懸命に取り組んできた。チームのサポートに深く感謝している」
「今週末はマシンから素晴らしいペースを引き出すことができた。僕たちとマシンに何ができるかをようやく示すことができたんだ。ワン・ツーフィニッシュによって、チャンピオンシップにおける重要なポイントを獲得できた。これ以上の喜びはないよ」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合6位
「とても嬉しいし、マニュファクチャラーズランキングでのリードを広げられたことに満足しているよ。今日は総合3位を賭けてプッシュしたかったけれど、必要なペースを発揮できなかった」
「週末を通してベストを尽くした。最終的にティエリー(ヌービル)とアンドレアス(ミケルセン)がワン・ツーフィニッシュを決めたことで、チームは最大ポイントを獲得できた。それがもっとも重要なことだ」
「この週末は個人的にも学べたことがいくつかあった。次回のラリーにはより強くなって戻ってくることを目指すよ」
■Mスポーツ・フォード
●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/総合7位
「僕にとって難しいラリーだった。それに期待外れのパフォーマンスでチームに申し訳ない気持ちだ」
「僕たちには素晴らしいマシンがあることは分かっているから、もっといい結果を目指してプッシュしたい。だけど、少なくともラリーを完走して、今後にとっていい経験を積むことができた。いまは、チリ戦を心待ちにしている」
■シトロエン・レーシング
●セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)/総合3位
「ポイントの面ではとても良い結果だった。でも自分たちの純粋なパフォーマンスレベルについては喜べない。メキシコやここでの2回目の走行で見られたように、僕たちが強い競争力を発揮できたコンディションがあった」
「でもグリップの少ない場所や、道路の難易度が高い場所では、改善を図る必要がある。僕たちの粘り強さが報われて嬉しいよ。この週末もまた、最後の最後まで激しくプッシュしていったからね」
●エサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)/デイ2リタイア
「アルゼンチンの道をよく知らなかったとはいえ、このラウンドではもっと良い結果を期待していた。でもパンクが起きた後、タイヤが突然緩んで足を取られてしまったんだ」
「そのせいでマシンはアンダーステアになり、道路脇の土手に衝突して横転してしまった。チームには申し訳なく思っている」
「でも家族と数日、休みを過ごしたら、ヤンネ(フェルム/コドライバー)と僕はラリー・チリでベストを尽くしたくて待ちきれなくなるだろう。(WRC初開催の)チリでは誰もが対等の経験値で臨むからね」