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年収が高い都道府県ランキング 2位神奈川、4位愛知など主要地方都市を要する県がトップ10総なめ

2019年04月28日 16:50  キャリコネニュース

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企業口コミ・給与明細サイト「キャリコネ」は4月15日、「年収が高い都道府県ランキング」を発表した。国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、2017年分の日本の平均年収は432万円となっている。しかし、都道府県によって最低賃金や物価に差があることを考えると、住む場所によって平均年収も違ってくるだろう。

今回は、「キャリコネ」の給与明細投稿をもとに、都道府県別の平均年収ランキングを作成した。調査期間は2015年4月から2018年3月末まで。なお、本ランキングの平均年収とは、キャリコネ会員のうち勤務先を評価対象企業に選択した会員が投稿した年収から算出したデータとなる。

トップは大手企業が多く、物価が高い東京都。その後神奈川県、大阪府、愛知県と都市圏が続く。下位には東北地方や九州地方などが集中。これらは大手企業が少なく、最低賃金も低めに設定されている都道府県が多い地域だ。最下位の秋田県は、県内に本社を置く一部上場企業が1社だけだ。

3位大阪「大抵の人は、能力以上の給料をもらうことになる」(キーエンス)


1位の「東京都」は言うまでもなく、国内大手企業の本社や外資系企業の日本支社、日本法人などが多く所在する大都会。総務省が公表している2017年度の物価指数でも、住宅を中心に国内トップの水準にある。2位を30万円以上引き離したのは、ある意味当然のことと言える。

2位は「神奈川県」。お隣東京都とほぼ同水準の物価指数で、最低賃金も東京都に続いて全国第2位の高さだ。みなとみらいにある「日揮」は、国内はもちろん、世界各国に関連会社を持つ日本トップクラスの総合エンジニアリング企業。平均年収も高く、30代で年収900万円以上の給与明細投稿も複数見られた。

続いて3位は「大阪府」。西日本経済を牽引する活気ある「商人のまち」だ。伊藤忠商事や日本生命、大和ハウス工業、武田薬品工業など、業界問わず日本を代表する企業の本社が数多く集結している。年収の高さで話題に上ることが多い「キーエンス」も、大阪府に本社を置く大手企業のひとつだ。

それでは、トップ10入りした都道府県に所在する企業の口コミを紹介しよう。

1位:東京都(平均年収474万円)

米国ネットワーク機器会社の日本法人「シスコシステムズ」の口コミ

「営業はインセンティブ比率が高いため成績如何によるところが大きいですが、相対的に考えると業界の他の国産企業や大手外資系企業に比べて比較的に高額だと思います」(代理店営業/30代後半男性/年収1200万円/2012年度)

2位:神奈川県(平均年収442万円)

国内外に多くの関連企業を持つ神奈川のエンジニアリング企業「日揮」の口コミ

「残業代月60万円、駐在手当37万円に基本給が月給になる。年3回の休暇を考えると年収は1000万円後半になる。査定は上司の評価が主になるが、気に入られれば評価が高くなる。それが不公平だとの意見もあるが、気に入られるということはそれだけコミュニケーションをうまく取れる能力があるということ」(プラント施工管理/30代後半女性/年収1800万円/2015年度)

3位:大阪府(平均年収438万円)

年収ランキング上位 センサ・計測器等で有名な大阪「キーエンス」の口コミ

「3年目くらいまでは、能力とあまり関係なく、自然と上がっていく。大抵の人は、能力以上の給料をもらうことになる。4年目以降は、能力によって、昇給が変わってくる。昇給に関しては、上司や所属プロジェクト、部署などの能力以外の運に恵まれることも必要となる。昇給の差はあれど、そもそものベースの給料が高いため、あまり気にする必要はない」(機械設計/20代後半男性/年収1400万円/2018年度)

4位:愛知県(平均年収428万円)

愛知が生んだ巨大企業集団トヨタグループの総合商社「豊田通商」の口コミ

「若いうちからこれほどもらえるのか、と思うほどに年収が高かったです。福利厚生も充実しており、海外出張が続けば手当ももらえるので、貯蓄しやすかったです。期初に設定した目標に対する成果を上司と確認し合い、それが賞与のベースになります。相対評価でありますが、フィードバック面談もしっかりあるので、不満はありませんでした」(代理店営業/20代後半女性/年収600万円/2013年度)

5位:静岡県(平均年収413万円)

全国的に見ても健全な経営を維持する地方銀行「静岡銀行」の口コミ

「県内企業としては優良企業という見方が強く、給与も高めであると思われる。半期のノルマの達成率に応じ、同期の間でも若干給与に差が出てくる。役職につくと給与も多くもらえるようになる。昇進についてはノルマの達成率、上司からの評価により決定される」(法人営業/20代後半男性/年収440万円/2015年度)

9位三重県「査定は個人の主観による部分も多いがおおむね妥当」(住友電装)

6位:京都府(平均年収411万円)

世界トップクラスの電子部品メーカー 京都にある「村田製作所」の口コミ

「頂いている報酬には非常に満足しており、今後ますます増えることが期待されます。昇給するために日々勉強を怠らず、技術を高めていくよう心がけたいです。電子部品業界の中でも非常に技術力・開発力に優れているため将来的にも生き残っていける会社だと思っております」(生産・製造技術/20代前半男性/年収400万円/2017年度)

7位:兵庫県(平均年収407万円)

創業140年以上の米国大手製薬会社の日本法人「日本イーライリリー」の口コミ

「基本給プラスインセンティブがMRの給料になる。別途営業手当・日当・住宅補助がつくので、生活には困らない。インセンティブは上半期・下半期ごとにランキングが出され、上位から下位まで振り分けられる」(MR/30代前半男性/年収900万円/2018年度)

8位:長野県(平均年収401万円)

インクジェットプリンター等で知られる長野の精密機器メーカー「セイコーエプソン」の口コミ

「賞与は業績に連動して変化します。リーマンショック以降何年かは正直低水準であったが、最近は景気も回復し、ある程度の額はもらえるようになりました」(研究開発/20代後半男性/年収500万円/2012年度)

9位:三重県(平均年収392万円)

自動車用ワイヤーハーネス(※)で有名な「住友電装」の口コミ

「三重県の企業にしては、妥当なところかと思う。査定はグループ長の判断。事務系としては働きやすい環境にあると感じる。サービス残業もさほどなく、査定は個人の主観による部分も多いがおおむね妥当な評価をされている」(購買・資材/30代前半男性/年収529万円/2010年度)

※電源供給のための電線とそれを外部につなげるための端子などを組み立てた集合体

9位:埼玉県(平均年収392万円)

大手自動車メーカーの研究開発部門の役割を持つ埼玉「本田技術研究所」の口コミ

「平均より高め。基本給は大企業のなかでは中の上レベルだが、手当やボーナスが良い。家族手当や住宅手当がある」(研究開発/30代前半男性/年収590万円/2011年度)