新年度がスタートしたかと思えば、もうゴールデンウィーク(以下:GW)突入である。今年社会人デビューをしたばかりの若い方々には、まずゆっくりと休んでもらいたいと思う次第だ。
ただし、中には休養なんてさせる気がない、ブラックな職場もあるようだ。今回は、せっかくのGWをムダに過ごすことがほぼ確定した新卒社員の嘆きを紹介したい。(文:松本ミゾレ)
「大学の友達と遊ぶつもりだったのに」「辞めたい。パワハラのオンパレードだし」
先日、おーぷん2ちゃんねるに「【悲報】新卒ワイ、10連休のうち6日、社内イベントに強制的参加させられる」なるスレッドが立った。スレ主はこの春から社会人になったばかり。そんな彼に待ち受けていたGWの予定が酷かった。
27日には大して仲良くもない会社の面々とバーベキュー。29日から5月1日までは社員旅行。さらに3日は飲み会と、全く気が休まることのないスケジュールをこなさなくてはならないというのだ。
「休みの日に上司に気使わなアカンとかもう仕事やん」との愚痴を漏らしているが、本当にそのとおりだと思う。一体全体、平成も終わるというのに、いつまでこんな馬鹿げたレクリエーションを連休にぶち込む会社は根絶されないんだろう。
普通に考えて、新卒の若い子を社長や専務や上司のいる飲みだのバーベキューだの旅行だのに参加させても、居心地が悪いと思うに至るはず。それなのにこの会社は、そんなこと一切考慮せずに、強制参加しろとのお達しを下している。新入りが断れないのをいいことに……。
スレ主の恨み節は「大学の友人と遊ぶつもりだったのに」や「辞めたい」「パワハラのオンパレードだし」など枚挙に暇がない。新卒からすれば「なんでよく知らないおっさんたちとあちこち駆けずり回らないといけないんだ」って話である。
「ワイ新人も今月土曜日全部潰れたわ 来月も何個か潰れるし泣ける」
僕はこれまで、こういう話題に散々同じような主張をしてきた。「会社のレクリエーションで絆は生まれないし、しょうもない」である。今回のケースだってそうだ。連休中にバカみたいに会社の予定をガンガン入れて、それで若い人が懐くはずがないのである。スレッドにも、
「ワイ新人も今月土曜日全部潰れたわ 来月も何個か潰れるし泣けるわ」
「バーベキュー一度参加させられたことあるけど、貴重な休み潰して参加費何千円も払ってまで上司にヘーコラして誰かが連れてきた子供の面倒見てたら遊んでないで働けと怒られ、あんな虚しくなることなかなかないわ」
という体験談が寄せられている。
スレ主のような子は世間に山ほどいる。それが普通なのだ。なのに、会社のレクリエーションを連休に組むなんてこと自体が無神経。GWの長い休み、実家に帰省しようとしている人もいるだろうに、こんなにしょうもないレクリエーションが入るとそれもできなくなる。これじゃあ会社にしか居場所のない人間を作るためだけの連休になってしまうではないか。
スレッドには「そもそも目的が分からない」という声もあったが、全くその通りだ。こんな旧時代的なノリのまかり通る会社で、長く働こうと思う若者なんているものか。制約だらけの社員旅行やバーベキューなんて、強制参加させられた人員の恨みしか買わない。この「当たり前」に、企業側は気付くべきである。