レッドブル・ホンダのピエール・ガスリーは、2019年F1第4戦アゼルバイジャンGPの金曜フリープラクティス2でFIAの重量測定の指示に従わなかったため、ペナルティとして、決勝をピットレーンからスタートすることを命じられた。
FP2の終わりにピットレーンに戻ったガスリーは、ピット入口に重量検査を命じるシグナルが表示されていたにもかかわらず、そのままピットボックスまで走行、チームはピットストップ練習を行い、タイヤ交換をしてからガレージにマシンを戻した。
スチュワードはガスリーとチーム代表者を召喚し、調査を行った結果、F1競技規則29.1 a) 条に違反したとして、ガスリーに決勝をピットレーンからスタートすることを命じた。
29.1 a) 条には、セッション終了後、ドライバーは車両重量検査の合図を受けた場合、FIAガレージに進み、エンジンを停止しなければならず、それを行わず、なおかつFIAガレージに戻る前に車両に作業がなされた場合には、レーススタートをピットレーンから行うよう求められる、と定められている。
重量測定の合図に従わなかった後、すぐさま車両をFIAガレージに戻し、マシンが同一の状態で戻されたと判断されれば、ペナルティは戒告処分にとどまったが、今回の場合はピットストップ練習が行われたため、重いペナルティを受ける結果となった。
「スチュワードは、当該ドライバー(ガスリー)は、重量検査を求められた際に停止しなかったと判断した」とFIAの声明には記されている。
「彼はそのまま走行し、ピットストップを行った。その際にマシンは持ち上げられ、タイヤ全4本が交換された。これは29.1 a) 条への違反である」
「29.1 a) 条には、このような違反へのペナルティはピットレーンからスタートさせることであると定められているため、我々はそのような指示を行う」
チームにはこの裁定に対して上訴を行う権利があるが、現地金曜夜時点ではレッドブルはそのような意思表示はしていない。