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マッテオ・ガローネ監督最新作『ドッグマン』8月公開決定 犬好きな心優しい男の行く末を描く

2019年04月26日 11:01  リアルサウンド

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 『ゴモラ』のマッテオ・ガローネ監督最新作『ドッグマン』が、8月23日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国公開されることが決定した。


参考:イタリアの鬼才が放つ、リアルなおとぎ話ーー『五日物語』の特異なタッチが伝えるもの


 本作は、2008年の第61回カンヌ国際映画祭で審査員賞特別グランプリを受賞した『ゴモラ』をはじめ、『リアリティ』や『五日物語ー3つの王国と3人の女ー』などの作品で知られるイタリアの鬼才ガローネ監督による、1980年代に実際にイタリアで起こった殺人事件にインスパイアされた不条理ドラマ。


 舞台は、イタリアのさびれた海辺の町。娘と犬をこよなく愛する温厚で小心者のマルチェロは、質素ながらも「ドッグマン」という犬のトリミングサロンを経営し、気のおけない仲間との食事やサッカーを楽しむ日々を送っていた一方で、その穏やかな生活をおびやかす暴力的な友人シモーネに利用され、従属的な関係から抜け出せずにいた。ある日、シモーネから持ち掛けられた、儲け話を断り切れず片棒を担ぐ羽目になったマルチェロは、その代償として仲間たちの信用とサロンの顧客を失ってしまう。娘とも自由に会えなくなったマルチェロは、元の平穏だった自分の日常を取り戻すためにある行動に出る。


 主演を務めたマルチェロ・フォンテは、圧倒的な暴力に支配され抗えない主人公を演じ、昨年の第71回カンヌ国際映画祭で主演男優賞を受賞。また、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では、作品賞、監督賞をはじめ最多となる9部門に輝いた。


 あわせて公開された日本版ポスタービジュアルでは、トリミングテーブルの上に座る巨大な犬と、犬の爪を研ぐ主人公のマルチェロの姿が。ドッグトリマーのマルチェロにとって、犬は家族のようなかけがえのない存在であり、彼の犬への大きな愛が希望の見えない街で生きる彼の支えとなっている。逃れることのできない支配に、心優しいマルチェロがどう立ち向かっていくのか。暗雲立ち込めるキャッチコピーが彼が迎える運命を予感させている。


 また、8月の公開に先駆け、4月27日よりスタートする『イタリア映画祭2019』でも本作の上映が決定している。(リアルサウンド編集部)