F2の有力ドライバーであるルイ・デレトラズは、2019年F1世界選手権シーズンにおいて、ハースF1チームの新シミュレータードライバーに起用されることが決まった。
22歳でスイス出身のデレトラズは、松下信治とともにトップチームのカーリンに所属しており、現在サポートシリーズの4位につけている。彼は以前はレーシング・エンジニアリングおよびチャロウズ・レーシング・システムに所属していた。
デレトラズは、アブダビでの2018年オフシーズンテストでハースのテストを担当し、当時のVF-18シャシーで117周を走行している。
今後デレトラズは2019年シーズン中のチームの後継者育成補助を行ない、チームの正式リザーブドライバーのピエトロ・フィッティパルディをサポートしつつ、並行してF2参戦を継続する。
「11月にハースで初めてのF1テストに参加し、夢がかなった。それ以来チームとは良好な関係を築いている」とデレトラズは語った。
「僕の仕事に満足してもらえているのは嬉しい。チームが引き続き僕と仕事をしたいと思い、シミュレータープログラムに従事させてくれることに感謝しているし、光栄に思っている」
「シミュレーターはF1マシンの開発において、重要な役割を担っている。シミュレーターによって、チームはマシンやアップデートをチェックすることができるんだ」とデレトラズは説明する。
「シミュレーターをドライブすることは重要な仕事だ。近い将来F1グリッドに加わると心に決めた僕のような者は、シミュレーター作業をすることでF1について学び続けることができるし、最終的な目標に向かって進むことができる」
デレトラズは今週末のバクーで、F1パドックをまたも間近で体験することになるだろう。バクーは、彼が今年のF2選手権の第2ラウンドを戦う場所でもある。
デレトラズの父ジャン=デニス・デレトラズは、現役時代に短期間ながらもF1ドライバーだった経験を持つ。1994年にはトゥルテル・ラルースから、1995年にはパシフィック・チーム・ロータスから参戦し、3回のグランプリレースを戦った。彼の予選でのパフォーマンスは芳しくなく、1996年シーズンに107%ルールが導入されるきっかけとなった。
ジャン=デニスはル・マン24時間耐久レースにも9回参戦しており、2001年と2002年のLMP675クラスでは優勝を飾っている。