日本最高峰のモータースポーツカテゴリーのひとつである2019年スーパーGTシリーズにNILZZ RacingはGT300クラスに参戦。使用マシンは日産GT-R NISMO GT3(2015年モデル)、ドライバーは田中勝輝/飯田太陽のコンビと昨年のパッケージが継続された。
一方でマシンカラーリングは一新、エナジードリンク『GO&FUN』のグリーンと工具メーカー『TONE』の赤を強調した左右非対称の独特なカラーリングをまとう。
4月13日から14日にかけて岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われた2019年スーパーGTシリーズ第1戦よりNILZZ Racingの今年の挑戦が始まる。
4月13日(土) 公式練習
今シーズン初日となる4月13日。公式練習は爽やかな春の陽光に照らされ素晴らしい好天に恵まれた。NILZZ Racingはまず田中がコースイン。序盤のマシンチェックを兼ねたプログラムではあったが計測5週目には1分29秒269をマーク。続いて交代した飯田も連続周回を行い、1分28秒579をマーク。両ドライバーとも好調なスタートを切った。
セッションは後半に入り田中を中心に予選に向けたセットアップへと移る。しかし2回の赤旗提示によりセッションが中断され、貴重なセットアップ確認の時間が失われてしまう。
2回目の赤旗が解除となったのはGT300クラスの占有走行が開始される10時15分。残り10分間で予選を想定してのタイムアタックに移る。入念にタイヤのウォームアップを終えた田中は1分27秒450までタイムを短縮。予選に向けての手応えを感じつつ公式練習を終えた。
4月13日 予選Q1
14時45分から行われた公式予選Q1は午前中の公式練習から一転して曇天の下で行われた。今回はGT300クラスの予選Q1がA/Bグループと2つに分けて行われ、各グループ上位8台の計16台が予選Q2に進出となる。
昨年のランキングの結果Bグループに振り分けられたNILZZ RacingのQ1アタックドライバーは田中が務める。15時03分、GT300Bグループ予選Q1がスタート。10分間というわずかな時間で入念にウォームアップを行なった後、田中はアタックに突入。セッションが残り2分の時点で1分27秒676をマークしQ2進出ライン内となる7番手に浮上。続いて1分27秒545までタイムを縮めるも、Bグループ13番手でQ2進出を果たすことはできなかった。
1番手位以降の正式な予選結果は各グループの上位より交互に振り分けられるため、NILZZ Racingの今季初の予選は26位という結果となった。
4月14日 決勝
ピットウォークが終わるまで耐えていた天候も11時を過ぎたあたりから徐々に雨が降り出し、決勝前のウォームアップ走行が始まる頃には完全にウエットコンディションへと変化した。
14時30分にセーフティカー(SC)先導によりレースはスタート。3周のSCランの後、4周目より本格的にレースがスタートするもその直前より雨は激しさを増し、コースはヘビーウエットの状態となってしまう。
そしてスタート直後に1コーナーでアクシデントが発生。コース上に再度SCが入ることに。NILZZ Racingのスタートドライバーを務める田中はアクシデントを無事回避、隊列走行に加わり周回を重ねていった。
11周目よりコースの撤去作業が終わりリスタート。雨はますます強くなり、田中は前車より捲き上る水煙で非常に視界の悪いなかでのドライビングを強いられてしまう。
13周目、モスSコーナーで多重クラッシュが発生。SCが入るもすぐに赤旗が提示されレースは中断となってしまう。
約45分の中断を経て15時45分にレースは再開。SC先導の後、19周目よりリスタートとなった。GT500車両が24周目に入った直後の1コーナーでGT500車両2台による接触があり、このレースで5回目のSCが入る。
雨はますます強くなり、コース上は雨が流れてできた川や水たまりが至る所に見られSCラン中にスピンする車両も現れるほどにコンディションは悪化したため、31周目に赤旗が再び提示。
その後もコンディションは回復する気配も見せず、レースは30周終了時点で終了と決定された。結果、田中は今回の非常に難しいレースを生き残り、NILZZ Racingは2019年の開幕戦をトップと同一周回の20位という結果で終えることとなった。
今回は荒天による厳しい状況にも関わらずご声援、ご支援いただきましたみなさま、特に今回サーキットにご来場いただき最後まで応援いただきましたスーパーGTファンのみなさまには厚く御礼申し上げます。
次回第2戦富士大会は5月3日~4日に富士スピードウェイで開催されます。富士大会は500kmレースとなりますので、田中勝輝と飯田太陽に加え、2018年スーパー耐久ST-Xクラスチャンピオンの浜野彰彦が加わります。
新たなドライバーを加えさらに上位を目指すべく、チーム一丸となって邁進しますので、引き続きご声援、ご支援を賜りますよう引き続き宜しくお願い申し上げます。