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遠方でも故人を偲べる「オンライン葬儀」サービス開始 ネットで葬儀動画を視聴、記帳・香典受付、「お焼香」ボタンも

2019年04月23日 13:10  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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冠婚葬祭事業を行う電映堂は4月23日、葬儀をオンデマンド配信する新サービス「追悼アカウント.com」の提供を開始した。喪主らがスマートフォンで葬儀動画を撮影し、動画をアップロード。参列してほしい人にSNSやメールなどで告知をし、配信動画でオンライン参列してもらうというもの。遠方の人や入院中の高齢者でも葬儀に参列できる。

参列者情報や追悼メッセージは、喪主のアカウントから確認できる。お香典はカード決済で行い、後日喪主の口座に振り込まれる。

香典は任意 香典返しや通夜振る舞いがないので「一般的な金額の半分程度で考えて」

サービスは「無料プラン」か「有料プラン」を選んで申し込む。無料プランは香典の辞退が不可能で、動画配信期間は1日、参列者は100人まで。利用料9800円(税別)の有料プランは香典受領・辞退の設定が可能で動画配信期間は7日間、参列者数に上限がない。

申込み後、取得した葬儀管理番号と参列者用URLをSNSやメールで送信し、オンライン葬儀開催の告知を行う。喪主側は葬儀の様子をスマートフォンなどで撮影・編集し、5分程度の動画をアップロード。「配信開始」ボタンを押し、参列者にオンライン葬儀の開始を再度告知する流れだ。

オンライン葬儀のページには、動画と記帳・香典の受付、喪主の挨拶文、遺影が掲載されている。遺影の下には「お焼香する」というボタンがあり、押すと、遺影に煙がかかる仕様になっている。

なお香典は任意で、カード決済のみの受付となる。オンライン葬儀では香典返しも通夜振る舞いもないため「一般的なお香典金額の半分程度でお考えください」とのことだ。

有料サービスだと香典総額から3割の手数料を引いた金額が指定口座に振り込まれる。無料サービスは、総額1万円未満だと振込はない。1万円を超えた場合のみ、3割の手数料を引いて指定口座へ振り込まれる。

小規模葬儀の増加で参列できなかった人が自宅に弔問に訪れ、対応が長期化する傾向

オンライン葬儀について同社はリリースで、「遠方の方や入院中の高齢者の方でも葬儀に参列できます」とコメント。さらに近年家族葬など小規模の葬儀が全体の6割を超えていることを挙げ、

「参列人数が決まっているので、参列したいが出来ない方が多数いたり、参列出来なかった方が葬儀後に自宅に弔問に多数訪れて、その対応が長く続くなどデメリットもあります。またSNS上の友人にはどのように訃報を知らせるか、葬儀に参列してもらうかどうか判断に困る事もあります」

と指摘している。これらのデメリットを解消するために「オンライン葬儀」を開発したと記している。