ピーナッツアレルギーを抱える人は少なくない。症状には差があるものの、かなり敏感に反応する人は万が一の事態に備えてアナフィラキシー補助治療剤のエピペンを持っている。
意図せず口にしてしまい、反応が出た時にこの注射を打つことで症状の悪化を防ぐことができるというものだ。そのエピペンを携帯しやすいものにできないかと、米国の大学生チームがフォーダブルタイプを開発中だ。・2カ所で折りたたむ「EpiWear」という名称のプロトタイプは、その名のごとくエピを身につけることができる。具体的には腕時計のように手首につけて持ち歩けるというものだ。
エピペンが3つのパートに分けられていて、2カ所でたたむとウォッチサイズになる。通常はウォッチのように身につけ、いざというときは取り出してさっと注射を組み立てて使用できる。・不携帯を防ぐこの開発は、ライス大学でバイオエンジニアリングなどを専攻するチームの中心メンバーであるJustin Tangさん自身がピーナッツアレルギーであることに端を発している。
Justinさんも認めているが、リスクはわかっていても、エピペンがかさばるために持たずに出かけることもしばしばあるのだという。確かにエピペンはズボンのポケットなどには収まりにくい。しかし常にバックパックなどを持って出かけるわけでもなく、身軽に出かけたいときにジレンマが起こる。
なので、持ち運びしやすいものがあれば、というのは深刻なアレルギーを抱える人に共通する願いともいえる。
EpiWearはまだプロトタイプの段階で、研究チームは「今後デザインをよりスタイリッシュなものにしたい」としている。
EpiWear/Rice University