2019年最初のインシーズンテストでトップタイムを記録したダン・カミッシュ(写真はすべてブランズハッチ) BTCCイギリス・ツーリングカー選手権は第2戦の開催を前に、4月17日にスラクストンで公式インシーズンテストが実施され、チーム・ダイナミクスのダン・カミッシュ(FK8ホンダ・シビック・タイプR)がトップタイムを記録。2番手にBTCレーシングのクリス・スマイリー(FK8ホンダ・シビック・タイプR)、3番手にもAmDのロリー・ブッチャー(FK2ホンダ・シビック・タイプR)が続き、新旧ホンダ・シビック勢がワン・ツー・スリーを独占した。
第2戦ドニントンパークを前に、シリーズの一行はハンプシャー州に位置するBTCC随一の高速サーキットに集結。チームHARDのカール・ボードレイ(フォルクスワーゲンCC)を除くレギュラー29名が貴重なトラックタイムを有効活用すべく、午前午後2時間ずつの走行セッションに挑んだ。
その午前セッションで早々に全体最速を記録したハルフォーズ・ユアサ・レーシングのカミッシュは、2番手の王者ウエスト・サリー・レーシング(WSR)のコリン・ターキントン(BMW330i Mスポーツ)にコンマ7秒近い大差をつける驚きのラップタイムをマークして見せた。
「いつだって最速を記録するのは気分の良いことだね」と満足げな表情を見せたシリーズ参戦2年目のカミッシュ。
「僕たちはFK8のデビューイヤーだった昨年も、このサーキットでとても良い仕事をした。今日もクルマは持ち込みの状態から力強い感触とペースを披露してくれた。チームとともに粛々とプログラムを進めてきたし、そのなかで数ラップは、ここでのポール獲得に充分な手応えの周回もあったよ」
「僕はドライバーとして昨年から長い時間をかけてパフォーマンスが向上してきたと感じるし、マシンも同じことだ。このオフの間にも改良を続けて、その成果をここで披露できた。ホンダのファクトリーチームである名門、チーム・ダイナミクスとしては強いパッケージであるべきだし、こういう結果が残せたことをうれしく思うよ」
午前はカミッシュ、ターキントンに続き、チーム・トヨタGB withスピード・ワークス・モータースポーツ(SWM)のトム・イングラム(トヨタ・カローラBTCC)が3番手、2017年王者のチームBMR、アシュリー・サットン(スバル・レヴォーグGT)、ブッチャーのトップ5となったが、午後は一転。19番手に終わっていたBTCのスマイリーがトップタイムを記録し、同じ車種をドライブする午前のカミッシュに対し0.242秒に迫る総合2番手に躍進した。
この午後のセッションではスマイリー、ブッチャーのホンダ勢がワン・ツーとなり、スバルのサットン、メルセデス・ベンツAクラスのエイデン・モファットが続き、5番手のターキントンやそのチームメイトのトム・オリファント、今季ボクスホール・ワークスに移籍したジェイソン・プラトらがタイムを更新してみせた。
「今日の午前がこのマシンでこのトラックを走行する初めての機会だったんだ」と語るのは、PMトップタイムで総合2位となったスマイリー。
「このサーキットは本物の高速コーナーがたくさんあるからね。最初のセッションではマシンにダメージを与えず、壊さないことだけを考えたよ。AMセッションの最後にはタイヤが終わってしまったので、安全策は功を奏した感じだね」と振り返ったスマイリー。
「このコースをアタックするときは最大限の敬意とリスペクトが必要だ。2回目のセッションでは午前の経験とデータを踏まえて、僕らが何をすべきかのアイデアが浮かんできたんだ」
そしてCobra Sport AmD AutoAid/RCIB Insuranceのエントリー名で今季から新たにFK2型シビック2台を投入するAmDTuning.comは、PMで2番手に入ったブッチャーが総合3位となり、ホンダ勢がリザルトの上位3番手までを独占。以下総合ではスバル・レヴォーグGTのサットン、シシリー・レーシングのメルセデスを駆るモファット、そして王者ターキントンの新型BMW3シリーズのトップ6となった。
続く2019年のBTCCシーズン第2戦ドニントンパークは、4月27~28日に開催される。