中国の自動車メーカーで、自らのブランドでもCTCCチャイナ・ツーリングカー・チャンピオンシップなどに参戦する上海汽車集団(SAIC Motor Corporation Limited)は、傘下に収めるイギリスのマニュファクチャラー、MGブランドから新たなTCR規定のコンセプトモデル『MG6 XPower TCR』を発表。上海オートショーの会場でお披露目を行った。
中国の3大自動車企業のひとつに数えられるSAIC上海汽車集団は、2000年代から知的財産権を取得したMGの中国での生産を続けてきており、そのMGブランドのモデルをベースとしたTCRツーリングカーのコンセプトモデルをサプライズで発表することとなった。
MGとしては、この発表に際してマシンのお披露目を行った以外は詳細なアナウンスをしておらず、実際にTCRプログラムをどのように進め、車両販売を行う計画があるかどうかなどは、まだ明らかにされていない。
明かされた数少ない情報によれば、テクニカルディテールとして2リッターの直噴ターボエンジンは320PS/460Nmの出力を発生。TCR規定に準じたXtrac製の6速シーケンシャルギヤボックスが組み合わされ、こちらもコストキャップ以下となる1200万円程度での売価を予定しているという。
ベース車両に選ばれたMG6は、2017年から中国市場のみで販売されているモデルとなり、その前身は2016年まで欧州市場でも販売されたMG6そのものとされている。そのMG6は、2017年シーズンまでファクトリーサポートを受け、BTCCイギリス・ツーリングカー選手権にも参戦したトリプルエイト・レースエンジニアリングが走らせていたモデルの後継車種となっている。