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人気ゲーム実況者・ガッチマンが10周年 西野七瀬や超特急・リョウガも魅了する、その魅力とは?

2019年04月22日 07:21  リアルサウンド

リアルサウンド

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 ニコニコ動画・YouTubeを中心に活躍する人気ゲーム実況者・ガッチマンが、動画デビュー10周年を迎えた。4月17日、活動を振り返る動画を公開し、ファンから祝福のコメントが相次いでいる。ゲーム実況という分野に詳しくない人のために、その魅力を解説したい。


(参考:異色のゲーム実況コンビ「幕末志士」が愛され続ける理由は?


 2009年4月、ニコニコ動画でゲーム実況をスタートしたガッチマン。最初の動画はギャングアクション『セインツロウ2』で、妻のトラちんとのコンビ実況だった。ガッチマンは「ひとりでしゃべるのが難しかった」と振り返るが、次作の『バイオハザードリマスター』以降、主にひとりで実況し、すぐにブレイクを迎える。


 きっかけは『SIREN』『SIREN2』と続いた、ホラーゲームのサクサクプレイだ。それまで、ホラーゲームの実況と言えば、初見のリアクションをメインに「友だちが『ビビりながら』プレイしているのを見ているような感覚で一緒に楽しめる」というものが王道だが、ガッチマンは既プレイの作品を選び、焦らず騒がず、淡々と解説しながら、ちょっと近所を散歩するくらいのノリで攻略していく。


 怖くないホラーゲーム実況&解説プレイは斬新で、デビュー時で30歳(1978年6月生まれ)という大人の落ち着きも、黎明期のゲーム実況シーンでは珍しかった。徐々に増えていった下ネタやオヤジギャグも、「ホラー」というジャンルとのギャップを強調するいいアクセントだ。初期の動画では、2010年に誕生した長女・あかねちゃんの可愛らしい声も、凄惨なゲーム内容に似合わない癒しになっていた。


 このように、ホラーゲーム実況に新たなスタイルを確立したガッチマンだが、タイトル選びも含め決して一辺倒ではなく、視聴者を飽きさせないエンターテイナーだ。『DEADRISING』のようなアクション性の高く引き継ぎ要素のあるゲームでは、ゾンビをバッタバッタとなぎ倒す「無双状態」の爽快感を見せる。一方で、『Five Nights at Freddy’s』シリーズなど、特にインディーゲームにおいては初見プレイの動画をアップすることも多く、しかし多くのプレイヤーを絶叫させるホラー演出にはほとんど驚くことなく、最大難易度のモードをクリアするまで、根気強くやり込む。


 また2011年、東日本大震災の直後はホラーゲームを自粛し、『龍が如く』『忍道戒』の実況でさらに人気を高めた。『忍道戒』の実況は、現在まで続く「忍者キャラ」の原点に。確かにホラーゲームとの相性は抜群だが、どのジャンルでも、ガッチマンの実況は面白いのだ。2016年にはトラちんによるコミックエッセイ『パパはゲーム実況者 ガッチマンの愉快で平穏な日々』がヒットを記録しており、ほのぼのとした日常も明かしている。


 独自のスタイルでキャリアを積み上げてきたガッチマンには、ゲーム好きで知られる西野七瀬のほか、自身もYouTubeでゲーム実況を行なっている超特急・リョウガなど、芸能界にもファンが多い。怖いもの見たさはあるが自分でホラーゲームをプレイするのは怖い、という人はもちろん、大騒ぎもいいが落ち着いた実況プレイが見たい、という人にもピッタリな、ガッチマンの動画たち。10周年の節目をきっかけに、気になるタイトルからチェックしてみてはいかがだろう。


■ニコニコ動画 全動画リスト
https://www.nicovideo.jp/mylist/13284908


■YouTubeチャンネル「あまり驚かないガッチマンはホラーゲームばかりやっている」
https://youtube.owacon.moe/channel/UCWcEgYIOqq1BVr4Qm1sPuVg


(橋川良寛)