前回、全日本ロードレース開幕戦ツインリンクもてぎではYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行が連勝し、Team HRCの高橋巧が連続2位でくっきりと明暗が分かれた。そして第2戦鈴鹿2&4レースでは、中須賀と高橋の立場は一気に逆転することになった。
開幕戦を終え、鈴鹿サーキットで2日間のプライベートテストを挟んで第2戦を迎えたTeam HRCに対して、事前テストを行うことなく第2戦に臨んだYAMAHA FACTORY RACING TEAM。
そのYAMAHA FACTORY RACING TEAMには、Team HRC高橋巧のテストでの好調さは伝わっており、第2戦の予選で高橋巧が2分03秒台という驚愕タイムを記録しても、それは想定内だった。だが、今大会に限れば、YAMAHA FACTORY RACING TEAMの勝利への方程式が、時間経過とともに崩れていった。
好調の高橋巧+Team HRCに対抗すべく、YAMAHA FACTORY RACING TEAMも策を練る。金曜日から始まった走行でさまざまなトライを繰り返して整合を高め、そしてマシンを調整して行くのだが、ハイレベルな戦いに備えるには1日だけでは時間が足りなかった。
振り返れば春先に行われたモータースポーツファン感謝デー翌日の合同テストが雨だったために、YAMAHA FACTORY RACING TEAMにとってはぶっつけ本番のレースでもあったのだ。
そしてYAMAHA FACTORY RACING TEAMの吉川和多留監督は、言い訳になりますがと前置きをして「一日足りないというのが実感です。あと一日あれば、しっかりと勝負できるマシンをライダーに渡すことができた」と悔いた。
鉄壁とまで言われたYAMAHA FACTORY RACING TEAMはいま、これまでにない違和感を覚えているはずだ。そして高橋巧+Team HRCが、スポーツランドSUGO、岡山国際サーキット、オートポリスといった走り込みができていないサーキットでも素早くマシンをセットアップすることができれば、いよいよYAMAHA FACTORY RACING TEAMは新たな勝利への方程式を模索しなければならなくなる。
次戦スポーツランドSUGO、そして今季2度目のツインリンクもてぎでの戦いが俄然注目を集めることになったが、今夏の鈴鹿8耐久ロードレースでのYAMAHA FACTORY RACING TEAMの5連覇も、現状では黄信号が灯ったと言っていいだろう。