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【ブログ】コース上は紳士たちの戦いの場/F1自宅特派員 F1第3戦中国GP編

2019年04月20日 10:11  AUTOSPORT web

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2019年F1第3戦中国GP キミ・ライコネン(アルファロメオ)
バカンスから帰国後さっそく体調を崩したホンマさんによる自宅特派員ブログ:中国GP編です。

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こんにちは、自宅特派員のホンマです。
異国に住む友人を頼って、アメリカに10日間ほどお邪魔してまいりました。

アメリカ旅行、とてもとても楽しかったです。
山火事で知られるカリフォルニアは、雨が降らないピーカンが基本なのですが、
わたくしが滞在した3分の2は曇り空でして、一瞬しっとり霧雨も。

みたか、これが雨女の力ぞ。
それでも十二分に暖かいので過ごしやすく、わたし的には助かりました。
USA、楽しかったなあ……。

ところでそのカリフォルニア、1週間分のサラダの作り置きとかしちゃっても、湿度の関係で痛まないらしいのですが、
これって、人間にも当てはまらないですかね?
痛まない、腐らない、老けない、死なない、死なない?
カリフォルニアに住んでいたら、うっかり死ぬまで生きられそうな予感がいたしますよ。

さて、ところ変わって日本は札幌。
実はわたくし、風邪をひいておりまして。
真夏な気温のカリフォルニアからヒトケタ気温な札幌。

温度差から考えて、予測も予防もできたはずなのに、なんという体たらく。
上海GP行きたいなあ、なんとか土日だけでもいけないかなあ、なんて旅行前は考えていましたが、実行してなくてよかった。
もう無理のできないお年頃でございます。

したがって、本日も自宅で寝っ転がっての、観戦スタイルでございます。
結論、我が家はいいなあ。



その上海GP。
ちょうど1000回記念ということで、あちらこちらに1000の数字が。
1000回目が上海ということは、鈴鹿は1014回GPになるのですね。
惜しい、1013回目だったら10月13日(日本GP決勝日)とかけれたのにと、わたしの中のダジャレおじさんがなげいております。

フリー走行3回目でクラッシュしてしまった、アレクサンダー・アルボンさん。
予選には出られず、決勝はピットレーンスタートと相成りました。

実はホンマ、まだアルボンさんの顔を覚えられておりません……。
ぶっちゃけていうと、ノリノリノリスさんも怪しいし、ジョビナッツィさんもキャップをかぶっていないと見失うレベルです。
イベントでドライバー7並べ。
今ならまだ、盛り上がること請け合いでございますよ。

予選Q1でなんとか残れた(キミ・)ライコネンさん。
あいかわらずの、ギリギリでいつも生きていたいのかそうなのか、と思っていたらQ2落ちいたしました。
ついに……、きたか……。
いやでも、ものは考えようでございますよ。

Q3下位でヒリヒリするより、11番手あたりにいれば、タイヤ選択&フレッシュタイヤで決勝に望めるんですもの。
これぞ去年までの(フェルナンド)アロンソ様戦法!
問題なし、いやむしろ望むところ!と思っていましたら、13番手まで落ちました。あはは。
でも奇数だし! 奇数だから! 奇数ですし!


そのQ2、ダニエル・リカルドさんがピットレーンでフェラーリ2台に割って入りまして。
えげつないと評されていましたが、リカルドさんの気合をビンビン察知いたしましたよ。

いいぞいいぞ。ルノーさんへの移籍をおもしろおかしく言うやつらを、見返してやれ!
不憫な子、ピエール・ガスリーさんも無事Q3進出いたしまして、わたし的にはホッといたしました。


巷で話題のQ3。
ルイス・ハミルトンさんの「のんびり作戦」に、ある意味のっかってたマックス・フェルスタッペンさん。
だって自分は間に合うんだもの、紳士協定があるんだもの。

「そんなの関係ねぇ」なセバスチャン・ベッテルさんとルノーさんズに慌てましたが、時すでに遅し。
更にその後ろにいたハースさんズもろとも、アタックできずでございました。

ところで紳士協定って、紳士であることがまず大前提だと思うんですが。

これでいくと、間に合わないのにジタバタもしなかったハースさんズが一番の紳士じゃないかと思うんですが、どうでしょうか。
ハースさんズ、またの名をハース&ハース。
ビールやピザみたいですね。失礼いたしました。


そうそう、この上海の「上」の字コースは、「上」の字をデザインしたものではないと、チラリと見かけましたので調べてみましたら、
Wikiによると、サーキットを設計したヘルマン・ティルケさんは「上」の字を意識して設計してないと書いてありましたよ。

えー、またまたー、そんなにうまいこといくー?
と、お友達になら言えるのですが、ティルケさんには言えません。
今後は「上」の字ではないサーキットと、心しておきましょう。

その「上」の字ではないサーキット決勝。
髭で空力を掴んだと噂されるバルテリ・ボッタスさん、ナイススタートの波には乗れませんでした。

中段勢の接触で、ライコさんも巻き込まれる寸前に。
これぞ中段スタートの醍醐味ですなあ。



上海は、抜けるサーキットと呼ばれておりまして。
ライコさん、ケビン・マグヌッセンさんとロマン・グロージャンさんのハース&ハースをかわしていきましたよ。
うん抜ける、これは抜けるコースだわ!
オラ、ワクワクしてきたぞ。

「もっと速く走るか、ベッテルさんを先にいかせるか」と全世界公開無線されたシャルル・ルクレールさん。
後ろにぴたりとついていたベッテルさんを、お先にどうぞいたしました。

しかし、その後ベツさんロックアップで、逆につっつかれる立場になりまして。
ルクレールさんが、順位の入れ替えをアピールすることと相成りました。
今年のフェラーリさん、いろんな意味でおもしろいわぁ。



おもしろいといえぱ、Q3の因縁深いおふたりな、ベッテルさんとタッペンさん。
19周目、タッペンさんアタックからの、ベツさんがタッペンさんをコース外にはみ出させましたが、ちゃんと半分スペースは残してありました。半分紳士です。


皆さん次々にピットインする中、我らがライコさんは謎の粘りを発揮。
ガスリーさんにも軽々と抜かれ、遠ざかる背中見つめる23周目。
1周で4秒ちぎられていますが、これも作戦なのでしょうか。
25周目でやっとピットインしていただきましてのライコさん、11番手復帰でございます。

ところで、もし機会がありましたら、29周目のライコさんがグロさんを抜いたシーンを見ていただきたいのですが。
ベストラインを相手に残しながら抜く、この美しさたるや! これぞ紳士!

Kimi = King of the Hairpins ↪↩#ChineseGP 🇨🇳 #Race1000 @alfaromeoracing pic.twitter.com/GidAyXZHPK— Formula 1 (@F1) 2019年4月14日


わたくしは、この動画だけで白飯2杯は食べれます。
中段チームなので、褒めるのも自家発電です。お許しください。

ルクレールさんの「プランB」無線に加えて、ハミルトンさんの「今、ファステスト誰?」無線がやってまいりました。
ファステスト加点、気になりますよね、気にならんでか。

1点に笑うものは1点に泣くのです。
シーズン後半には、この1点の奪い合い、なんてのも見られるかもしれませんね。
こういうの大好物です。

35周目、マグヌッセンさんピットイン。
タイヤにきびしいハースさんには、1ストップは無理なのです。

……あの結果からいうのですが、予選では絶好調のハース&ハースさんではございますが、
本戦では、結構なご苦労をされている気がいたします。

ハースさんも、Q2上位狙い(アロンソ様戦法)のほうが楽なのではないでしょうか。
レースペースよりも一瞬のきらめきを優先されているとしたら、
アメリカのチームっぽくって、逆にしびれてしまいますが。

プランBをもくろんでいたルクレールさん。
なんということでしょう、タッペンさんに、先にピットインされてしまいましたよ。
更にベッテルさんもピットインし、
メルセデスにいたっては、ダブルピットイン!
みんなプランB!

ルクレールさんには、ストレスがたまるレースになってしまいました。
5位入賞。悪くはないけど消化不良。

全然映っていませんでしたが、リカルドさんは無事7位入賞でございます。
よかった、いや本当によかった。

ガスリーさんは、ファステストポイントを持って帰られましたよ!
全然せこくないよ! むしろ働き者だよ!

ピットレーンスタートだったアルボンさんも、無事10位入賞果たしての、ドライバーオブザデイ文句なしでございました。
我らがライコさんは9位。3戦目もなんとかポイントを持って帰れました。
なんとかこのまま、毎戦地道に稼いでいただきたく。

次戦はアゼルバイジャンGP。
ちょうど季節はゴールデンウィークでございますが、おとなしく家で観戦いたします。
それではまた、お会いしましょう。