俳優の高橋克典さんが4月17日「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)で、「人が6人以上いる場が苦手だ」と相談。心理学者の植木理恵さんが複数人でのコミュニケーションを有意義にする方法について言及した。
高橋さんは「5人なら大丈夫。5人くらいだと内輪だけど、6人になると大勢」という。大人数の場だと「心無いことばっか喋ってて、いつの間にか時が過ぎているじゃないですか。終わった後に何も自分に残っていない」と話す。
植木さんは「5人は妥当」といい、人間は5人まで記憶の中で「あの人はこっちを向いて喋っていた」など動きを覚えていられるという。また、6人以上いるとコミュニケーションに集中できなくなるのは一般的だと説明する。(文:石川祐介)
最適人数を知るには「パーティーから帰って1人になったときの気持ちを考える」
5人が心地いい人数だと把握している高橋さん。植木さんは、コミュニケーションが充実する人数を把握していると人生が豊かになるとして、「深い話をしたいな、面白く遊びたいと思ったとき、5人で集まればいい」とコメントした。
ただ、多くの人は自分に最適な人数を知らない。植木さんは自分に適した集団の人数を知るための方法を解説について、「会合やパーティーに行って1人になった時の気持ちを考える」という。
「その時に『寂しい』と思うのか『嬉しい』と思うのか。10人が1人になった時にどう思うのか、7人が1人になった時にどう思うのかを絞っていくとわかります」
自分が1人になった時に寂しさを感じる人数が、最も居心地良い人数だという。参加した飲み会などで1人になった時に自分の心情を確かめてみれば最適人数が分かり、人生も人付き合いも豊かになりそうだ。
「自分の話を聞きたいなっていう人を見つけて、その人に話すんです。後は無視」
高橋さんは「大勢の前で上手くスピーチできるようになりたい」と悩みを口にする。事務所の集まりなど大人数が会する場所へ行くと出来るだけ自分を閉ざしてしまうといい、「大勢を相手したときに自分の言葉で喋れるようになりたい」という。
これに植木さんは「(芸人など)人前で何かをやる人は、自分の味方を瞬時に5人見つける」という。
「自分の話を聞きたいなっていう人を1人でも2人でも見つけて、その人に話すんです。後は無視するんです。そういう人を早く発見するかってことがスピーチで上がらないコツ」
生物学者の池田清彦さんも「講演は完全にそう」と同意。自身も「誰を見て喋るかをすぐに決める。聞いてくれる人が喜ぶ話をすると最終的に周りも盛り上がっていく」と話す。色んな人に目を向けて話すと、話に集中できなくなってしまうためだ。
他にも、パーティーでは仲良くなれそうな人を1人見つけると気持ちが楽になると話す植木さん。さらに「全員に挨拶せずに1人と仲良くなると、その人の連れている人と仲良くなる確率は70%」と、大人数の場であっても1人にフォーカスしたほうが、交友関係は広がるようだ。
異業種交流会では多くの人と名刺交換をしたほうが良いと思い、会話もそこそこにいろんな人に挨拶しようとする人は多い。ただ、そのような作戦は、実は効率的ではないのかもしれない。