チャンピオン候補の最右翼と言えるのは、坪井に代わってカローラ中京 Kuo TEAM TOM'Sのエースナンバー36をつけて戦う宮田莉朋だ。昨年は第6戦富士で初優勝を飾り、第7戦も優勝。ランキング2位につけている。2年連続のFIA-F4チャンピオンでもあり、全日本F3での3年目となる今季はチャンピオン獲得が至上命題だ。これまでのテストでは数多くトップタイムをマークしていたが、「(坪井がいた)昨年までだったらトップではないはず」とより高みを狙っている。
■有力外国人ドライバーたちが全日本F3に登場 そのライバル候補の筆頭と言えるのが、サッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3)だ。2018年まではFIAヨーロピアンF3を戦い、マカオGPではダニエル・ティクトゥム、ジョエル・エリクソンというF1を狙うドライバーたちに続く3位を獲得。今季は日本での活動を見出すべく、全日本F3とスーパーGT GT300クラスに参戦する。フェネストラズは今季、日本のコースを覚え、かつ成績を残し来季のSF参戦とGT500のシートを狙っている。
B-Max Racing with motoparからは、今季フェネストラズに加え、昨年ヨーロピアンF3で2勝を飾ったエナム・アーメドと、インド人ドライバーのアメヤ・ベイディアナサンというふたりが参戦する。ふたりはまだチームと一度しかテストに参加しておらず、まだ慣れが必要と思われるが、トップ争いに絡んできそうな存在だ。ちなみにベイディアナサンは、過去に日本語を勉強したことがあるそうで、かなり流暢に操る。
また、今季2台体制となるOIRC Team YTBから参戦するフランス人ドライバーのシャルル・ミレッシも興味深い存在だ。スーパーフォーミュラのテストにも参加していたミレッシは、これまで海外ではそこまで多くの戦績を残していたわけではないが、今季に向けた2回のテストで宮田、フェネストラズに次ぐタイムをマークしており、注目度が高い。
チームを移籍した三浦愛(THREEBOND RACING)や、速さを磨くためたゆまぬ努力を続けるDRAGON(B-Max Racing with motopark)や山口大陸(TAIROKU RACING)も上位争いへ向け虎視眈々だ。なお今季から全日本F3選手権には、『マスタークラス』というカテゴリーが設けられた。各レースごとにクラスにエントリーした40歳以上のジェントルマンドライバーと、女性ドライバーを対象に日本フォーミュラスリー協会が表彰するというもの。女性ドライバーも対象だが、今回三浦はエントリーしていない。DRAGON、山口、そして久保田克昭(Planex スマカメ・F3)が対象だ。
2019 全日本F3選手権第1ラウンド鈴鹿 エントリーリスト No.MCDriverCar NameCar2大湯都史樹TODA FIGHTEXF319/トダTR-F3015M久保田克昭Planex・スマカメ F3F315/トヨタ-トムスTAZ317シャルル・ミレッシYTB by CarlinF317/スピースA418片山義章YTB by CarlinF315/スピースA4111サッシャ・フェネストラズB-Max Racing with motopark F3F314/スピースA4112大津弘樹ThreeBond F318F318/スリーボンド東名TB14F313三浦愛ThreeBond F314F314/スリーボンド東名TB14F328M山口大陸タイロクレーシング28号F315/スピースA4130MDRAGONTEAM DRAGON F3F314/スピースA4135河野駿佑RS FINE K&N F318F318/HWA 41436宮田莉朋カローラ中京 Kuo TOM'S F317F317/トヨタ-トムスTAZ3137小高一斗カローラ中京 Kuo TOM'S F317F317/トヨタ-トムスTAZ3151アメヤ・ベイディアナサンB-Max Racing with motopark F3F315/スピースA4165エナム・アーメドB-Max Racing with motopark F3F312/スピースA41 MC:マスタークラス