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DTM:ロイック・デュバルが開幕前テスト初日最速。フィッティパルディはWRTアウディをドライブ

2019年04月18日 17:51  AUTOSPORT web

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2019年のDTMドイツ・ツーリングカー選手権に参戦するチームがラウジッツリンクに集結
新時代への幕開けとなるDTMドイツ・ツーリングカー選手権公式プレシーズンテストがラウジッツリンクで開催され、ロイック・デュバル(アウディRS5 DTM/アウディスポーツ・チーム・フェニックス)が初日トップタイムをマーク。いち早く新エンジンを公開したアウディ勢がワン・ツー・スリーを独占した。

 日本のスーパーGTと長きにわたって続けられてきたクラス1規定の共通化のうち、その大きな1歩として2019年からついに直列4気筒直噴ターボの採用に踏み切るDTM。

 完全ブランニューとなるエンジンを搭載して迎えた2019年最初の公式テストでは、アウディスポーツが現状での完成度の高さを披露し、午前のセッションからデュバルが1分36秒130の最速タイムを記録。0.136差の2番手には、2017年王者で昨年度はランキング2位となったレネ・ラスト(アウディRS5 DTM/アウディスポーツ・チーム・ロズベルグ)が続き、3番手は0.501差でロビン・フラインス(アウディRS5 DTM/アウディスポーツ・チーム・フェニックス)となり、アウディ勢がトップ3を占拠した。

 そして2019年に新規参戦を果たすRモータースポーツのアストンマーティン・バンテージDTMは、昨季限りでシリーズから撤退したメルセデスAMGからスライド移籍となったダニエル・ジュンカデラが117周ものマイレージを稼いで0.571遅れの4番手に。5番手にもチームメイトのジェイク・デニスが1秒064差で続く上々の公式セッションデビューとなった。

 チームはメルセデスの前線部隊を担ったHWAと共同で2018年の10月からバンテージDTMの開発作業を開始し、わずか100日間の製作期間を経て3月にはヘレスとエストリルでシェイクダウンテストを実現するところまで漕ぎ着けた。

■Rモータースポーツはベテラン+新人のドライバーラインアップに自信

 Rモータースポーツを率いるフローリアン・カメルガー博士は「開発の進捗には勇気づけられるが、あくまで長期的視点を持って望むことが今は重要なのだ」と強調する。

「我々は間違いなく前に進んでいるが、わずか100日間の仕事で立ち止まり“そこにい続ける”ことはできない。我々は今季に向け忍耐力を持ち、チーム全体も忍耐強くなければならない。それは最初のレースだけでなく、シーズン全体を通しての話なのだ」

 技術部門を強化しサポートするHWAの存在に加えて、チームにはポール・ディ・レスタ、ダニエル・ジュンカデラというDTMでの経験が豊富なドライバーと、ふたりのルーキー、ジェイク・デニスとフェルディナント・ハプスブルグがDTM初参戦を果たす。

 カメルガー博士はこの組み合わせがチームを最大限進化させるのに理想的な組み合わせだとも話す。

「我々は素晴らしいミックスを持っている。ポール(・ディ・レスタ)は経験豊富なドライバーであると同時に、このシリーズを制したことのあるチャンピオンだ。そしてダニエル(・ジュンカデラ)はクルマの開発において優れた経験を有している。そして新人ふたりは、この新規定のマシンに適応するより前にそのスピードでクルマの開発を加速させてくれると思っている。若さと経験、その双方が重要なんだ」

 そのアストンマーティン勢の後方には、BMWモータースポーツに加入したルーキーのシェルドン・バン・デル・リンデ(BMW M4 DTM/BMW Team RBM)が6番手に続き、ダブルF1チャンピオン、エマーソンの孫であり、テストにはゲストとして招待されたピエトロ・フィッティパルディはジョナサン・アバディーンのプライベーター・アウディRS5 DTM、チームWRTのマシンをシェアして1分38秒020で7番手を記録している。

 17日に始まった公開テストは引き続き2日目も予定され、2019年シーズンのDTMにエントリーする全18台がトラックでの走行を行うとみられている。