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誕生から半世紀を迎えた『GT-R』に2020年モデル登場。レース技術つぎ込まれた最新GT-R NISMOも

2019年04月17日 14:01  AUTOSPORT web

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ニッサンGT-R 2020年モデル(左上)、ニッサンGT-R NISMO(右下)
4月17日、日産自動車は2019年6月に発売を予定している『ニッサンGT-R』の2020年モデルを発表。また、あわせてハイパフォーマンスモデルである『ニッサンGT-R NISMO』、誕生から半世紀を迎える『GT-R』と『フェアレディZ』生誕50周年記念車を公開している。

 2007年のフルモデルチェンジ以来、ニッサンのフラッグシップモデルに君臨しながら日本を代表するハイパフォーマンスカーとして名を馳せるR35型ニッサンGT-R。スーパーGTをはじめ、世界各国のモータースポーツカテゴリーでも活躍する同車は、そのベースモデルも日々進化を遂げており、日本では新たな元号を迎える2019年初夏には2020年モデルが登場する。

 その最新モデルでは妥協することのない“速さの質”が追求され、加速やハンドリング性能において、これまでニッサン/ニスモがモータースポーツ活動を通じて培ってきたレーシングテクノロジーが惜しみなく投入されているという。

 そのひとつは3.8リットルV6ツインターボエンジンを構成する、ターボチャージャーの効率を高める“アブレダブルシール”という技術だ。レース用ターボチャージャーにも広く採用されているこの技術は、空気の漏れを最小限にすることでドライバーの意思に即座に答える加速レスポンスを実現する。

 また、Rモード専用のアダプティブシフトコントロール(ASC)のシフトスケジュールをよりアグレッシブに設定したほか、ブレーキは従来より小さな踏力で制動力を発揮するようブースター特製を調整。これにより従来よりも鋭く確実なブレーキングを可能とし、コーナー脱出時にはさらに高められた駆動レスポンスを体感できるという。

 ボディカラーには見る角度によって表情を変える新色のワンガンブルーが追加され、この他にも青く輝くチタン製エキゾーストフィニッシャー、新デザインのホイールが最新モデルを引き立ててている。

 そんな2020年型GT-Rを元に、さらなるパフォーマンスを追求したモデルとなるGT-R NISMOは、FIA-GT3カーの『ニッサンGT-RニスモGT3』2018年型モデルの開発から得た知見を活かしたさまざまな改良が行われている。

 その最たるものはGT3カーに用いられれる新型ターボチャージャーの採用だ。このターボでは内部のタービンブレードの枚数を減らすとともに、最新の流体・応力解析を用いて開発された新形状のブレードとすることで、出力を落とすことなくレスポンスが20パーセント引き上げられた。

 また、車両全体では重心点から距離が遠くなるルーフ、エンジンフード、フロントフェンダーに軽量のカーボン素材を採用することでコーナーリング性能を高めるだけでなく約10.5kgの軽量化も果たしている。

 この他、エアロダイナミクスの改良によるダウンフォース増強や、世界最大級サイズの高性能カーボンセラミックブレーキを使用することによるブレーキ性能の向上が図られた新型モデルでは、新開発のRECAROシートの採用、電子制御サスペンションのセッティング変更も行われている。

 各モデルの価格は、ニッサンGT-Rが1063万1520~1253万9880円(税込)、2019年5月中旬に先行予約開始が予定されているニッサンGT-R NISMOは現時点でアナウンスされていない。

 今回、ニッサンはこの2モデルに加えて、2019年に誕生50周年を迎えるGT-RとフェアレディZにスペシャルカラーや特別装備を施したアニバーサリーモデルを設定。

 それぞれ『ニッサンGT-R 50th Anniversary』『フェアレデイZ 50th Anniversary』と名付けられた特別モデルは2020年3月末までの期間限定車として2019年初夏から発売される予定だ。