東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドが3月下旬に出したデータアナリストの求人が、「給与が安すぎる」と話題になっている。RやSPSSなどの分析ソフトが使える、実務経験2年以上、データ分析を元にPDCAを回した経験がある、などの複数の条件をクリアした人に応募資格があり、給与額は「月額22万6千円以上」と記載されている。
サイトによると同社は、「来場者予測や人員計画だけでなく会社の経営全般に広くデータを活用できるよう現在、新たな体制づくりを進めている」ところだという。
今回募集するデータアナリストは、これまでの動向や現在行っているイベントなどを踏まえた上でデータを分析し、「数学・統計学的観点から論理的に来場者の予測や人員計画などを行う」ことが主な業務になるという。
オリエンタルランドの平均年収は672万円
データアナリストとは、データを統計学的に分析したり、分析結果から現状を変えるための提案をしたりする仕事。データサイエンティストと呼ばれ、国内外を問わず需要は高い。DODAが昨年出した調査では平均年収507万円。20代の平均は404万円だった。国内では、学部新卒者の初任給が30万円を超えるところもある。
こうしたデータからも、同社のデータアナリストに高給なイメージがあったようだ。22万円6000円という給与額にネットでは「日給?」「ドル?」と投げかける声まであった。
ただ、22万6000円はあくまでも最低給与額。経験や能力によって年収は変わると書いてあり、これより高くなる可能性は充分にある。また、賞与は年2回あるため、単純に22万6000円の12倍が年収になるわけではなさそうだ。また、オリエンタルランド社の有価証券報告書によると、平均年間給与は672万円となっている。
サイトには「他では得られないやりがいや喜びを体験してみませんか」とあるが、確かにディズニーが好きで働くチャンスを伺っていた人にとってはチャンスだろう。仮に今の収入より下がってでも、同社で働きたいという人は大勢いそうだ。ブランド力の強さが伺える求人とも言える。
応募締め切りは5月15日の10時。公表されている選考フローでは、書類選考と適性検査を経て、2回の面接を通過すれば内定になる。