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【ブログ】どん底から10位入賞で意気揚々なアルボン、一方のフェラーリ陣営は重い空気/中国GP現地情報2回目

2019年04月16日 14:11  AUTOSPORT web

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2019年F1第3戦中国GP 現地情報ブログ
2019年F1第3戦中国GPはメルセデスがワンツーフィニッシュを飾りフェラーリは苦しい状況に。一方、アレクサンダー・アルボンはFP3のクラッシュから見事な挽回で10位入賞を果たしました。今回も週末の様子をムッシュ柴田氏がお届けします。

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2019年シーズンはフェラーリが強い!!はずなのに、中国GPが終わってみれば、開幕3戦すべてメルセデスの1-2勝利という予想外の結果となってしまいました。いったいフェラーリ、どうしちゃったんでしょうねえ。

という話は、おいおいするとして。中国GPの土曜日は、FP3でのアルボン選手の大クラッシュで幕を明けました。



事故現場は、メディアセンターの真下でした。


このハイネッケンの広告部分が、実は全面ガラス張りの窓になっていて、そこから下を見下ろせるようになってます。ただし窓は細かい網目模様で覆われていて、この1枚目の写真みたいにカメラのピントが全然合わないんですよ(涙)。

アルボンくんは車体もパワーユニットも全交換。予選を欠場した上に、レースはピットレーンスタートになってしまい、さぞ落ち込んでいるかと思いきや、


意外に元気でしたね。もちろん予定外の作業を強いられたスタッフたちにはゴメンナサイと謝っていましたけど、こういう時はとにかく引きずらないことが大事ですからね。アルボンくんはその辺のセルフコントロールが、しっかりできている印象です。

一方、開幕戦から苦しい戦いの続いていたピエール・ガスリー選手も、土曜日の予選ではレッドブル・ホンダに移籍後初めてQ3に進出しました。トップ6台の中では唯一ミディアムタイヤでアタックできなかったし、マックス・フェルスタッペンとの差は依然として大きいんですが、でも開幕戦がQ1落ち、第2戦はQ2止まりでしたから、一歩一歩しっかり進んでる感じです。


こんな笑顔も、今年初めて見ましたよ。

そして迎えた決勝当日。この週末のフェラーリは前戦バーレーンの速さがすっかり影を潜め、シャルル・ルクレール選手もマシンバランスがなかなか決まらない様子。


それでもバーレーンの走りがあまりに鮮烈だったこともあり、グリッドでは他のどのドライバーよりもたくさんのカメラマンが群がってきてました。


まさにスター街道ばく進中という感じで、つねに注目を浴びることへのストレスも大変だと思うんですが、この人のメンタルの強靭さはハンパないですからね。



一方でガスリーくんの周りは、ひっそりとしたものでした。移籍先のルノーでなかなか本来の速さが発揮できてないリカルド選手も、同じような雰囲気です。今回もクルマが決まってないようで、グリッドに着いてからもエンジニアに向かってマシン挙動について盛んに何か訴えてる感じでした。



その努力が実ってか、今回は中団勢トップの7位入賞。いや~よかった。

ここからはメディアセンターに戻って、タイミングモニターとにらめっこしながらレース観戦です。



メディアセンターの端っこだけは外に出られるようになっていて、そこからだとピンボケにならずに写真を撮ることができます。フォーメーションラップでフェルスタッペンとロバート・クビサが、いきなりスピンしたのには驚きました。

レースではガスリー選手が6位入賞を果たしたのに加え、最速ラップも決めました。



ホンダの山本雅史F1マネージングディレクターや田辺豊治F1テクニカルディレクターにねぎらわれて、ホッとした表情を見せてましたね。

でもそれ以上に大活躍だったのが、ファン投票で「最優秀ドライバー」にも選ばれたアルボンくんです。



なにしろピットレーンスタートから、10位入賞ですからね。終盤ははるかにペースに優るロマン・グロージャンを抑えきっての、ポイント獲得。



レース後の囲みでは、身振り手振りの大熱演で、バトルを再現してくれました。

対照的にくら~い雰囲気だったのが、フェラーリ陣営です。



今回の戦闘力からすれば、ベッテルの3位表彰台は十分に満足すべき結果だと思うんですが、問題はふたりのドライバーへの対応ですよね。



記者たちからもマッティア・ビノット代表に対し、「なんであんなにルクレールのピットインを遅らせたんだ」などなど、露骨な待遇格差に質問が集中しました。



それについてルクレール自身は、「チームの判断は、十分に理解できるものだよ」と、優等生的答えに終始してましたが……。



この会見直前には、戦略担当エンジニアのジョク・クレアから、かなり厳しい表情で長いこと説明を聴いていました。やはり本音としては、納得いってなかったんでしょうね。マネジャーのニコラ・トッドなどなど、ルクレールの取り巻きもいっしょでした。

このフェラーリの確執、今後もけっこう尾を引くかもしれませんね。