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草なぎ剛の魅力はYouTuberに必要な素養と一致する 動画から伝わってくる“ピュアな気持ち”

2019年04月15日 06:11  リアルサウンド

リアルサウンド

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 草なぎ剛がYouTubeにチャンネルを開設して約1年半。チャンネル登録者数は約89万人(4月13日現在)と、100万人にあと少しで手が届きそう、といったところまでやってきた。その“あと少し”を応援するべく、あらためて『ユーチューバー 草彅チャンネル』の魅力をお伝えしたい。


(関連:新しい地図が教えてくれる新しい時代の生き方 YouTuber 草なぎ剛の近況報告を見て


 このチャンネルのすごいところは「“国民的スーパーアイドル”がYouTubeに動画をアップする場所」なのではなく、「草なぎが“YouTuber”の新人としてイチから出発した」点に尽きる。はじめしゃちょーや水溜りボンド、最近ではパオパオチャンネルなど、人気YouTuberとのコラボ動画も積極的に行なってきた。その度に驚かされたのが、彼らと20歳近く年齢が離れていることなど忘れてしまうほどすんなりと溶け込んでいることだ。


 また、YouTuberたちが集ったイベント『U-FES.2018』にもサプライズゲストとして出演。会場を大いに盛り上げたが、フィナーレで全員がステージに上がったときには、先輩YouTuberたちを立てるように、後ろの方に位置取っていたのが印象的だった。東海オンエア・としみつが、SMAPファンだったことから思わず号泣。間違いなく周りは草なぎが築いてきたものの重みを知っている。なのに、彼自身はそこに全く固執せず、肩に手をおいて一緒に笑う。そのフラットな姿勢は、簡単なようでなかなかできることではない。


 また、「好きなことで、生きていく」とはYouTubeの有名なコピーだが、人気YouTuberの毎日は想像以上に過酷だ。自ら企画・撮影・出演・編集をこなしながら毎日のように動画をアップし続けている。再生回数やコメント欄をチェックしては、より斬新な企画を練り、退屈させない演出を考え、見やすい構成・テロップをつけていく……とは言え、ビジネスに走りすぎては面白くないのが難しいところ。何よりも忘れてはいけないのは、遊び心だからだ。ちょっとおバカなくらいの純粋さなのだろう。


 草なぎは、企画や編集面に関してはサポートを受けてはいるものの、舞台や映画、イベント、ラジオやインターネットテレビといったレギュラー番組などをこなしながらも、この1年半にアップした動画は実に177本(4月13日現在)を数える。いかにコツコツとコンスタントにYouTubeと向き合ってきたかが伺える数字だ。


 そして「遊び心」と「純粋さ」というYouTuberに必要な素養は、そのまま草なぎの魅力と一致するキーワード。気ままにギターをかき鳴らして歌ったかと思えば、愛犬・クルミちゃんと戯れながら真面目なトークを繰り広げるなど、彼がのびのびと振る舞いながらも、見ている人を楽しませたいというピュアな気持ちが動画から伝わってくる。


 最近アップされた動画の中では、『【新しい地図】吾郎さんと慎吾が挑む!第一回草彅王選手権!【超難問】』が、まさに傑作と呼べる1本。稲垣吾郎と香取慎吾が久しぶりに登場したこの動画は、『パラ駅伝』の直後に収録されたもの。パラ駅伝について語るのかと思っていた稲垣、香取に、「それはフィッシャーズの方が上げてるので」と説明。YouTuber同士の仲間意識を感じさせるコメントも、実に微笑ましい。


 そして、繰り広げられたのは草なぎが、「好きな色」や「子どものころの夢」といった質問に、どう答えるかを当てるクイズだ。なかでも「無人島になにかひとつ持っていくとしたら?」のくだりは必見。あまりに草なぎの自由過ぎる回答に「持っていってどうするの……」(稲垣)、「テキト~、まじで!」(香取)と、真面目なふたりが振り回されてしまう姿に、ついつい笑ってしまう。どちらが“草なぎ王”となったかは、ぜひ動画をチェックしていただきたい。


 「あの人たちの純粋な感じってなんだろうね。40代半ばで、子どもみたいなところあるんだよね」とは、先日の“ななにー”こと『7.2 新しい別の窓』(AbemaTV)で「72分間ホンネトーク」を繰り広げた爆笑問題のふたりが、ラジオ『爆笑問題カーボーイ』4月9日放送回で、3人について述べていた感想だ。「つよぽん」そして「吾郎ちゃん」「慎吾ちゃん」と呼ばれ続けているのも、きっと彼らの失われない少年の心がそうさせているのだろう。


 笑顔と可能性を追求し続ける彼らを、そして進化するYouTuberというジャンルをさらに開拓していく草なぎに、グッドボタンを。「チャンネル登録」も忘れずに。(文=佐藤結衣)