MotoGP第3戦アメリカズGPの予選が、サーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われ、MotoGPクラスはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)がポールポジションを獲得した。
MotoGP第3戦の予選日は、激しい雨により、この日最初のセッションであるMoto3クラスのフリー走行3回目のスケジュールディレイが宣言された。予定時刻から約1時間後、新しいスケジュールが発表。予定よりも2時間遅れで、20分に時間を短縮してMoto3のフリー走行3回目が行われることとなった。
しかしMoto3のフリー走行3回目スタート時刻になると、雷によって再びレースディレイ。こうした天候状況により、すべてのクラスのフリー走行3回目のキャンセルが発表された。
天候は昼ごろになると回復し、Moto3の予選Q1からはほぼ予定どおりのタイムスケジュールでセッションが行われる。
MotoGPクラスのフリー走行4回目では青空がのぞき、路面は乾き始めているものの、ところどころで水しぶきが上がる難しいコンディション。セッション序盤にはすべてのライダーがレインタイヤを装着して走行を行った。
残り10分を切るころになると、マルケスなどがスリックタイヤに履き替えてコースイン。
レインタイヤでアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)が記録したトップタイム、2分14秒650は、残り6分、スリックタイヤを履いたマルケスによって大幅に更新された。このときマルケスが記録したタイムは2分8秒971である。
場所によっては水しぶきが上がるシーンもあったものの、路面状況は確実にドライに向かっていた。マルケスはその後もタイムを詰め、予選前最後のセッションをトップで終えている。
■Q1:最後のアタックでロレンソがQ2進出を決める
MotoGPクラスのQ1が始まるころになると天候はすっかり回復。気温21度、路面温度31度、コースコンディションはドライのもと、セッションが行われた。
Q1に挑むのはアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ミッション・ウィノウ・ドゥカティ)、ホルヘ・ロレンソ(レプソル・ホンダ・チーム)、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)など。最初のアタックではミゲール・オリベイラ(KTMテック3・レーシング)がトップ、ダニロ・ペトルッチ(ミッション・ウィノウ・ドゥカティ)が2番手となり、残り時間5分を迎える。
セカンドアタックで2分5秒907をマークし、トップに浮上したのはドヴィツィオーゾ。しかし、残り時間1分を切ったところでロレンソが2分5秒855を叩き出す。ドヴィツィオーゾのタイムを0.052秒上回ったロレンソがトップに躍り出ると、そのままQ1突破を決めた。
ドヴィツィオーゾは最後のアタックで2番手タイムをマークしたペトルッチに交わされ、Q1セッションで3番手。Q1突破を逃した。中上はロレンソから約0.5秒差の5番手で、明日の決勝レースを15番グリッドから迎えることとなった。
■Q2:マルケス、圧巻の速さでポール獲得
Q2開始早々に速さを見せたのはマルケスで、2分3秒787をマークするとトップに立つ。マルケスはこのタイムを記録したのち、1周を回ってピットに戻っている。
一方、チームメイトのロレンソはマルケスとランデブー走行を行っていたが、2周を計測したホームストレート上で突然失速。ロレンソはホームストレート脇にホンダRC213Vを止めてピットに走り、スペアマシンでアタックを再開した。
一度めのアタックを終えて、トップはマルケス。2番手にバレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)、3番手にジャック・ミラー(プラマック・レーシング)が続く状況。
終盤のアタックでロッシ、カル・クラッチロー(LCRホンダ・カストロール)などがタイムを更新するものの、序盤にマルケスがマークしたトップタイムには届かない。最終的に、マルケスは序盤に記録したタイムでポールポジションを獲得した。
マルケスがアメリカズGPの予選で1番手タイムをマークするのは7年連続。2018年は予選最速だったものの、予選中に他のライダーのアタックを妨害したとして3グリッド降格のペナルティを受け、ポールポジションスタートを逃した。とはいえ、計測タイムとしてはマルケスが7年間、アメリカズGPの予選で最速をマークし続けていることになる。
2番手にはロッシ、3番手にはクラッチローが入り、フロントロウを獲得。また、ポル・エスパルガロ(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)が5番グリッドを手にし、自身にとってKTMに移籍して以来のベストグリッドとなった。
MotoGPクラスの決勝レースは日本時間の4月15日午前4時より行われる。