4月13日、岡山国際サーキットで行われた2019年スーパーGT第1戦の公式予選を終え、スーパーGT GT300クラスのポールポジションを獲得したARTA NSX GT3の高木真一と福住仁嶺がコースレコード更新となったセッションをふり返るとともに、決勝への展望を語った。
ARTA NSX GT3
高木真一
「気持ちは……うれしいです(笑)。岡山はここ10年ほどあまり結果が良くなくて、表彰台にも縁がなかったんですけど、今回ミッドシップカーのNSX GT3にマシンが変わって、コーナリングもボトムスピードが大きく上がって岡山も非常に走りやすいクルマに仕上がりました」
「ここまで3回のテストしかできなかったんですけど、そのなかで初めて扱うNSXをチームがここまで乗りやすく仕上げてくれて、今までで一番“柔らかい”セットにしたら、走り始めから乗りやすくて、ふたりの意見もほぼ『このままでいいんじゃない?』となり。それぐらい予選は安心して走れました」
「タイム的に言うと、僕も練習中は(1分)27秒台までしか出してなくて、あそこまで出るかはわからなかったですけど、1周回って来たら25秒真ん中ぐらいがポンと出て、そのあとは(福住)仁嶺が頑張ってスーパーラップをしてくれるって信じてました」
「(隣に座る福住に対し)それもこれも、(鈴木)亜久里さんの戦略だよな、これな? それが的中していい結果が出たと思います」
「ブリヂストンの強さの秘密? それはあまり言えないですけど(笑)、ブリヂストンさんがいろんな車種のGT300マシンに合わせた開発を頑張ってくれています」
「ミッドシップのNSXやフロントエンジンのメルセデス、さらにJAF-GTも含めて重量もサイズも違う。そのなかで1位から4位まで独占できたのは、構造からコンパウンドまですべてに合わせて開発を頑張ってくれたおかげですよね」
「決勝は(天候など)コンディションが微妙な感じになりそう。僕たちもNSX GT3で雨のデータがないものですから、その部分もチームのみんなと考えながらやっていきたいです。幸いポールを奪ったので、もし雨であれば一番視界のいいところで走れるというメリットはありますし、そのあたりを活かしながら表彰台まで無事にいけたらな、と思います」
福住仁嶺
「僕はこのスーパーGTに今シーズンから初めて出ることになって、(隣に座る高木真一に)ここまでテストは何回くらいしましたっけ? 3回のテストで僕なりにクルマのことを勉強してきましたし、セットアップに関して高木さんとチームが僕に細かく教えてくれました。そのなかでうまくクルマも作っていけたなと思います」
「今回、公式練習でニュー(タイヤ)を履けたんですけど、そのときの雰囲気はちょっとイマイチで『ポールは見えないかな』と思っていましたが、いざ高木さんがQ1を走ったらいいタイムが出て、僕もその流れで自信を持つことができました」
「ただ高木さんがQ1をトップで通過してしまったので、それで僕はすごく緊張してしまって。でも、その緊張したなかでもうまく乗れたと思うので、良かったと思います」
「明日、ポールからスタートできるのは有利なことだと思いますし、天候がわからないので予測は難しいですけど、僕はこのGT3マシンでフルウエットを走った経験がなくて。その部分で不安はありますけど、そこは高木さんやチームや監督にいろいろと教えていただいて、一番いい位置から、一番いい位置で終われるように、がんばっていきたいと思います」