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F1 Topic:シャシー交換のアルボンが予選に参加できない、レギュレーション上のふたつのルール

2019年04月13日 15:11  AUTOSPORT web

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フリー走行3回目のアルボンのクラッシュでシャシー交換を決断したトロロッソ・ホンダ
フリー走行3回目の終了間際に、大クラッシュに見舞われたアレクサンダー・アルボン。マシンのリヤは大破し、チームはすぐにシャシー交換の決定を下した。そのため、午後2時から開始される中国GPの予選に、アルボンは出走できなくなった。

 これはスポーティングレギュレーションで、1日に使用できるシャシー(サバイバルセル)は1台に規定されていて、シャシーを交換した場合は、翌日からしか大会に参加できないルールとなっているためだ。

競技規則25.5
車両検査合格後に、サバイバルセルを交換したすべての車両は再車両検査により承認を受けなければならない。
このような再車両検査はすべて、(競技参加者の書面による要請を受け)競技審査委員会の同意を得てのみ行うことができ、翌朝実施される。

 レギュレーションで1日に1台しかシャシーを使用できないという理由について、あるFIA関係者はこう説明した。

「もし、シャシーを交換して同じ日に走らせることができたら、チームはあらかじめ2台のシャシーを用意し、さらに異なるセッティングを準備して、感触が良かったほうのシャシーを選択するという戦略を採るだろう。これはコスト面でトップチームに有利になるため、それを禁止するためにスペアカーに制限を与えていることに逆行する」

 つまり、フリー走行3回目後に交換したアルボンのシャシーは、日曜日の朝に再車両検査を受け、FIAが承認した後にレースへの参加が認められる。

 また、金曜日ではなく、土曜日にシャシー交換を行ったため、別のレギュレーションにも引っかかった。

競技規則23.2
 3回目のフリー走行(P3)後にサバイバルセルを変更した車両を使用する、すべてのドライバーは、第36条2に記載されている手順に従ってピットレーンからスタートしなければならない。

このような状況下においては、
a) 当該車両は、第34条の要件に従う必要はない。
b) 車両は決勝レースに向けてピットレーンが開放されたときに1周のレコニザンスラップを走行することが認められる。

 クラッシュしたアルボンは自力でコクピットを降り、自ら歩いてメディカルセンターへ向かったが、その後の容態については詳しい情報は入っていない。また交換されるシャシーとともにパワーユニットも交換されるものと考えられるが、ホンダから正式な発表はまだ行われていない。