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任天堂のすごさ改めて思い知らされる“ダンボールの魔法” 『Nintendo Labo: VR Kit』でVRゴーグル制作レビュー

2019年04月12日 20:51  リアルサウンド

リアルサウンド

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 本日4月12日に発売となった『Nintendo Labo』シリーズの新作『Nintendo Labo: VR Kit(ニンテンドー ラボ VRキット)』が、わかってはいたものの、やはりすごい。


(参考:プラモ愛好者が驚愕した『Nintendo Labo』の“説明”


 昨年4月20日に発売され、その斬新さと手軽さが大きな反響を呼んだ『Nintendo Labo』は、段ボール製の工作キット「Toy-Con(トイコン)」を組み立て、Nintendo Switchと組み合わせて新たな体験ができる、ゲームとしては新しく、知育玩具としても群を抜いて良質なプロダクトに仕上がっている。今回はさらにVR体験も可能になり、自分だけのあそびを発明できる「Toy-Conガレージ」でもVRゲームの開発ができるように。プログラミングを学ぶ前の遊びとして、これほどうってつけのものはないだろう。


 今回は、キットの根幹となるVRゴーグルを組み立ててみた。


 今回も『Nintendo Labo』と変わらず、説明書など資源の無駄と言わんばかりに、ソフト上で動きをつけながら丁寧に組み立ての説明がなされていき、われわれはそこにただ従っていればものの數十分でものができる、という魔法にかけられたような体験を味わえるこの組み立て作業。まずは簡単な”Joy-Con入れ”を作らされたあと、VRゴーグル作成へ。いきなりゴーグルを作らされるのかと5分ほどわなわな震えていたが、いざ覚悟を決めて挑戦してみる。


 VRゴーグル作りは「レンズ作成」「ゴーグル作成」「安全キャップ作成」「合体」の4工程らしく、事前にその過程が早回しで流れたあと、ガイドが始まっていく。まずは「レンズ作成」だが、入念に、何度もレンズの入った箱を開けないように忠告される。「そんな大層な」と思ってしまったが、確かに右も左もわからない子どもや、ぶっきらぼうな大人はとりあえずバラして中の部品を全部出してから組み立てがちで、そうして作業工程をすっとばしたり、大事な部品がなくなるケースを多々みてきた。それを考えると、言い過ぎるということはおそらくないのだろう。


 指示に従ってしっかりガワを組み立てたあと、いよいよレンズとご対面。ここまで焦らされただけあって緊張するが、難なくハマってくれたのでひと安心。一旦放置して、今度はゴーグルを作るそうで、なぜか大量のクッションを貼ってほしいと指示される。なんだこれはと思いつつ、大事なところらしいので慎重に装着。組み立ててみると、どうやらこれは本体を入れる場所とのこと。落として壊れてしまったら元も子もないわけで、たしかに一番重要だ。


 その後、ハトメを取り付けたりと、ハサミもドライバーもつかわずに、かつしっかりとした玩具を組み立てるという『Nintendo Labo』ならではのユーザー体験に感嘆の声をあげながら、いよいよゴーグルは完成。先述したように、本体が落ちないようにするための対策として、安全キャップも制作し、最後は合体。こちらも難なくガッチャンコし、ついにVRゴーグルが完成した。


 ゲームをいくつかプレイしてみた感想としては、子供向けではあるものの、VRというデバイスの特徴を見事に活かしたゲームばかりで面白かった。Joy-Conを本体に装着し、車やUFOといった乗り物を操作したり、片方のJoy-Conを手に、球技などに挑戦したりと、ゲームの幅も広かった。


 これから他のJoy-Conを作ることで、どのように変化していくのか、ダンボールの魔法を引き続き楽しみにしつつ、このあとの制作に勤しみたい。(中村拓海)