元F1最高権威者のバーニー・エクレストンは、セバスチャン・ベッテルがルイス・ハミルトンとのホイール・トゥ・ホイールの戦いにおいてミスを繰り返してしまったことを受け、彼にとってハミルトンは“精神的な障害物”のようになっていると述べた。
昨シーズンは、タイトル争いの最大のライバル同士であるハミルトンとベッテルが、しばしばコース上で戦う場面が見られた。
2018年イタリアGPでのベッテルは、ハミルトンとのバトルの際にスピンを喫し、タイトル争いから脱落。彼は2019年のバーレーンGPでもハミルトンを追尾するなかで、またもスピンというミスを犯した。
31歳のベッテルは、このレースでフェラーリのルーキーであるシャルル・ルクレールにも遅れをとり、イタリアのメディアに酷評された。しかしエクレストンはベッテルが反撃に転じることを確信している。
「F1にはセバスチャンの勝利が必要だ。人々は彼を過小評価している。彼は低迷状態を抜け出す道を見つけ出すだろう」とエクレストンは『Sport Bild』誌に語った。
「私はよく、このことについて考える。なぜなら私はセバスチャンをとても気に入っているし、彼は私の友人だからだ。彼はルイスと戦っているときに、しばしばばかげたミスをする。まるで彼にとっての精神的な障害物みたいなものだね」
「セバスチャンはルイスをとても尊敬していて、彼より優れた走行をしたいと思っているのだ。セバスチャンのマシンの方が速かったのだから、バーレーンではもっと後になってオーバーテイクできたかもしれない」
ベッテルが立ち直るよう応援しているもうひとりの人物は、2016年のF1世界チャンピオンであるニコ・ロズベルグだ。彼はベッテルが前進するために必要なことは、一度良い結果を出すことだけであると考えている。
ロズベルグは中国GPの週末を前にして「これはセバスチャンが乗り越えなければならない段階にすぎない」と語り、以下のように続けた。
「物事がいつも計画通りに進むわけではないという状況は、すべてのスポーツマンが対処しなければならないことだ」
「彼はもう一度、上昇スパイラルに乗る必要がある。そのためにF1で必要なのは、一度良い結果を出すことだけだ。中国GPで勝てば調子を取り戻せるだろう」