アストンマーティンは4月10日、約60年に渡ってパートナーシップを築いてきたザガートの創設100周年を記念し、限定19台が製造されるスペシャルモデル『アストンマーティンDB4 GTザガート コンテニュエーション』第1号車のボディが完成したと発表した。
1960年代に行われていたGTレースで、フェラーリに対抗するために製造されたアストンマーティンDB4 GTザガート。そのサラブレッドの名を継ぐ『DB4 GTザガート コンテニュエーション』は、同ブランドのフラッグシップモデルであるDBSスーパーレッジェーラをベースとする『アストンマーティンDBS GTザガート』と2台1組、世界19セット限定で発売される“DBZセンテナリー・コレクション”を構成する1台だ。
2019年3月下旬に発表された同コレクションは長年、アストンマーティンとパートナーシップを組むイタリアのカロッツェリア、ザガートの創設100周年を記念して販売されるもの。その価格は驚きの600万ポンド、日本円にして約8億7000万円とアナウンスされている。
そんなレアコレクションの一部となっているDB4 GTザガート コンテニュエーションは半世紀以上前に19台のみが造られたサラブレッドを忠実に再現するため、アストンマーティンのヘリテージ部門であるアストンマーティン・ワークスの職人たちの手によって、1台ずつ手作業で組み立てられていくという。
当時のオリジナルモデル再現すべく、軽量チューブフレームとトラックモデルとして最適化されたシャシーに被せられるボディパネルには、1.2mmのフラットアルミニウムシートを数百時間という長い期間をかけて形成されたものが用いられる。
アストンマーティン・ワークスのポール・スパイアース社長によれば、このボディ形成作業には約60年前に一般的だった職人技が使われているという。
「19台のコンティニュエーションカーの製作には、当社のハンドクラフト技術と専門知識が結集されている。(同モデルは)進歩した最新のエンジニアリングとそれによって向上した性能が惜しみなく取り入れられているが、同時に当時の設計やオリジナルデザインは忠実に守っているんだ」
「アストンマーチン・ワークスの職人たちの手で作りだされているDB4 GTザガート コンテニュエーションは、DBS GTザガートという“新しいアート”とあわせて、イタリアの比類なきカロッツェリアとの60年間のパートナシップを祝うユニークで、それにふさわしいセレブレーションとなるだろう」
2台あわせて約9億円と発表されているDBZセンテナリー・コレクション。各19台限定モデルとなるアストンマーティンDB4 GTザガート コンテニュエーションは2019年第3四半期、同DBS GTザガートは2020年第4四半期にデリバリー開始となる見込みだ。