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アツギがニット生地のシューアッパーを開発、丸編み機で靴下のような履き心地実現へ

2019年04月10日 22:42  Fashionsnap.com

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シューアッパー初期試作品 Image by: アツギ
ストッキングやインナーウェアを展開するアツギが、イタリアの靴下編み機製造最大手ロナティ社とユニオン工業と共同で、ニット生地のシューアッパーの開発に着手した。

 シューアッパーは丸編み機で製造し、靴下並みのフィット感や着脱のしやすさ、軽量化の実現を前提に開発。靴下同様に足の形に合わせて立体的に設計して編み立てることで、素足でも違和感なく着脱できるようにする。ニット生地はブランドのネームやラベル、タグ類を縫い付けではなくメインパーツとして生地に直接編み込むことができるため、資材管理が容易になるなど生産管理上のメリットも見込んでいる。
 アツギはストッキングだけではなくリブソックスの製造も得意としており、今回開発するシューアッパーはリブソックスの製造機種と同様の構造と機構設計を持つダブルシリンダー機を使用。同編み機を保有する企業および自在に操作できる技術者は希少だという。
 ニット生地のシューアッパーは、スポーツシューズとファッションシューズにおいて多くのブランドが取り入れており、市場の拡大が期待されている。同社は靴下製造に長けた企業ならではの強みを武器に、開発を進めていくという。
 試作品は、6月にスペインのバルセロナ市で開催される大規模の国際繊維機械展示会「イトマ(ITMA)2019」に出展するロナティ社のブースで展示される予定。