山本太郎参議院議員が4月10日、新党「れいわ新選組」の結成を発表した。現在山本氏以外のメンバーはいないため、正式には政党ではなく事実上は政治団体となる。
発表に合わせ、都内で会見が開かれた。党の公約には消費税廃止、最低賃金全国一律1500円、奨学金徳政令、公務員の増加、一次産業戸別所得保障などを掲げ、TPPなどのトンデモ法一括見直し、辺野古基地建設中止、原発の即時廃止を訴えている。
幕末の「新撰組」とは違うと強調 5月末までに寄付総額1億円を目指す
政党名については「れいわにも新選組にもアイロニーを込めた」という。アイロニーの解釈については「みなさんにお任せします」と明言を避けた。
山本議員は平成について「経済停滞と格差が広がった時代、政治家が人々を搾取し続けた時代だった」と振り返る。「このまま(元号が)移行したら救われない、私達が時代を変えていくんだという思い」で「れいわ」を付けたという。
新選組には、「新しい時代に新しく選ばれる者たち」という思いを込めた。歴史上の「新撰組」は当時権力を握っていた幕府側の人であり、悲しい結末を迎えていると記者から指摘されると、
「今の本当の権力は誰が握っているのか。主権在民。だとすれば、この国に生きる人々にお使えしお守りするという意味」
「言論で、政策で、しっかりと斬りかかっていきたいと思います」
と説明した。維新の会があることから、「維新に負けてしまう名前」として縁起が悪いのではという質問も出たが、
「過去はそうでした。でも新しい時代は、維新を名乗りながら政権側にべったりという逆転現象が起きていますから。あまり気にしなくていいと思います」
と述べた。
政党の活動費は今後、有権者からの寄付で集める。今年夏の衆参ダブル選挙を想定し、最大で10億円を集めたいというが、まずは5月末までに1億円の確保を目指す。寄付金額が1億円に満たない場合は、東京選挙区から山本氏のみの出馬になるという。