トップへ

【ブログ】マルコ博士のメルセデスPUよりホンダは10馬力落ち発言は本当?/第1回ホンダF1の山本MDに聞いてみよう

2019年04月10日 16:51  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

ホンダF1の山本雅史マネージングディレクター
F1ブログ「Shots!」を連載している熱田護カメラマンが、ホンダF1の山本雅史マネージングディレクターに読者からの質問を届ける特別企画。素朴な疑問から人生相談までなんでもござれ(たぶん!)。さて、今回はどんな質問に応えてくれるのでしょうか。
----------------------------------------

熱田カメラマン:まず、今の山本雅史さんは、ホンダの中でどういうことをやっているのでしょうか?
山本雅史(以下、山本MD):ホンダF1のマネージングディレクターをやっています。僕はもともとマネージメント領域を長くやってきているので、ホンダでよく言う『ヒト・モノ・カネ』を動かす役割に携わっています。

ヒトはやっぱり、ホンダF1で働いてくれる全員、トップは田辺さん(田辺豊治/ホンダF1テクニカルディレクター)とみんなが前に向かってポジティブに仕事ができる環境を整えることです。

モノでいうと、、テクニカルな部分、トップの浅木さん(浅木泰昭/パワーユニット開発責任者)が主導しているサクラ(栃木県さくら市にあるホンダの技術開発研究所 HRD Sakura)だったり、外部のサプライヤーさんとの環境を情報を含めてアシストしていきます。

カネは、僕にとって一番のタスクかもしれませんが、企業なのでバジェット(予算)の配分を適正な方向に持っていくということをマネージメントするというのが僕の役割だと思っています。

----------------------------------------

続けてファンからの質問を順番にご紹介していきます。

◇じまさんからの質問
――昨年11月にIHIとの技術提携(ターボチャージャー開発、製造による技術協力を強化/関連記事)が発表されましたが、具体的にはIHIのどのような技術が現在のパワーユニットに貢献しているのでしょうか。

山本MD:IHIはご存知のようにターボチャージャーの会社です。今のパワーユニットに付いている、ターボのフィンやハウジングも含めた上でサクラとIHIの技術者が緻密なディスカッションした上で、IHIがより良いものを提供してくれています。

ホンダの一般量産車にも使っていますし、今まではサプライヤーという形でF1に参加して頂いていましたが、IHIの社員の人たちもモチベーションを上げるためにスポンサーシップやコストなどを協力いただいて、共同プロジェクトという形で提携させていただいたということです。

――ヘルムート・マルコさん(レッドブルのモータースポーツアドバイザー)の発言でF1コミュニティが日々盛り上がっています。マルコのメルセデスPUはホンダと10馬力差といった発言はどの程度信じてよいのでしょう? 可能な範囲で教えてください(笑)

山本MD:僕も細かくはわかりませんが、各チームはグランプリでデータを拾っています。それを元に話しているということは、根拠のある数字だと思います。ホンダにとってはポジティブな情報なので有難いです。

ただ、フリープラクティスなのか予選なのか、またタイヤ選択などいろいろなシーンがありますので、どこの部分を比較したのかはわからないですし、その数字も正確かどうかはわかりません。しかし、ファンの皆さんに言えることは、昨年のホンダPUよりも今年の方が馬力はアップしていて、信頼性も高くなっているということです!



――現役ドライバー以外で好きなF1ドライバー、憧れているチーム指導者/技術者などがいらっしゃったら是非教えてください。

山本MD:自分にとっては、全日本カートをやっていた頃に同じチームで走っていた本山哲選手ですね。日本のトップフォーミュラ、スーパーGTでも複数回チャンピオンを取っていますし、凄い才能の持ち主だと思います。

あと、直近でいうとジェンソン・バトンかな。

F1チャンピオンですから凄いのは当たり前ですが、去年ホンダのNSXに乗ってくれて、開幕前に彼と色々議論したんです。シリーズチャンピオンを取るという目標に対して、前半戦はチームメイトの山本尚貴選手よりラップが遅かったですが、約束通りに一度のリタイアもなく仕事をし、シーズン後半はスピードも出てきて素晴らしい仕事をしてくれました。

細かくは言えませんが、本当にかなり無理のある内容だったんです。それを全て完璧にやってくれた。有言実行の男です!

-----------------------------

◇成田さんからの質問
――ホンダがF1復帰を果たした当初、サイズゼロというコンセプトのもとPU開発を行っていたと思います。昨年、そして今年からトロロッソ、レッドブルとの関係が始まっておりますが、いわゆるサイズゼロ・コンセプトは継承されているのでしょうか? また、パワーユニットのサイズは2015年の時と比べてどれほど変化がありますか?

山本MD:サイズゼロというコンセプトを継承しているかどうかということよりも、今年のパワーユニットは、原点に帰ったという方がいいかもしれないですね。今のレギュレーションの中で最大限、パワーと信頼性のバランスをとった設計をしたということです。

-----------------------------

という感じの第1回でした。
質問採用者様へのプレゼントは、レッドブル&トロロッソのドライバー4名の直筆サインカードとなりました!

誰のサインカードが届くかは選べません。
サンプルの写真が撮影できたら、またブログにアップします。
引き続き、山本さんへの質問を募集しています!

質問は、このメールアドレス:info@as-web.jp へ
住所・氏名・電話番号(必要であればペンネームも)を明記して送ってくださいね。
※プレゼントはいらないけど、質問はしたい!というかたは、お名前・もしくはペンネームのみ記載してください。

質問内容は、人生相談、レースのこと、なんでも大丈夫です!

お待ちしています。