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元王者プロスト、F1の将来を語る「技術面よりも、意外性を持つ“人間の創造力”に重点を置くべき」

2019年04月09日 17:31  AUTOSPORT web

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ルノーのスペシャルアドバイザーを努めるアラン・プロスト
ルノーのスペシャルアドバイザーを務めるアラン・プロストは、マシンよりも人が主流となり、技術力よりも人の“創造力”が重用されることを将来のF1に望んでいる。

 F1は数十年にわたって世界的な巨大スポーツ企業に進化してきたが、2014年のハイブリッド時代の到来によって、その技術レベルは前例のない高さに引き上げられた。

 4度のF1世界チャンピオンであるプロストは、卓越した性能を持つF1のV6ターボハイブリッドエンジンを称賛する一方で、F1が人間的要素により重点を置くことを願っている。

「我々は多くの技術やデータを扱う時代にいる」とプロストはFIA発行の『AUTO』誌に語った。

「この技術は素晴らしいものだし、主要なエンジンマニュファクチャラーにとっては非常に良いものだ。社会と競技の間により多くの関連性がある」

「そのことを念頭に、F1の将来の方向性について私の意見を述べるとしたら、F1は多くの意外性と戦略的可能性のある、より創造的な方向へ進むべきだと思う」

「F1をもっと人間寄りにする必要がある。ドライバーやエンジニアたちの側へだ。技術面に重点を置くことを少し控え、人間的な面を強調しなければならない」

「もちろんエンジニアリングにおける高い技術は必要だが、もっとバランスを取るべきだと思う」

「そうすれば、F1は外部の人々にとってもう少し分かりやすいものになるだろう」

 フェラーリの伝説的なデザイナーであり、1962年から1987年までその職務に当たったマウロ・フォルギエリは、F1がハイブリッド技術へ移行したのは正しい選択だが、空力に関しては誤りがあると述べている。

「私は今でもF1を観ている」と84歳のフォルギエリは話した。

「ハイブリッド技術への移行は正しいことだが、私は本物のオーバーテイクが見たい。本物のオーバーテイクを見せる唯一の方法は、(私が忌み嫌う)DRSを廃止し、空力ダウンフォースを削減して、技術革新はすべてホイールベースに関する領域に投入することだ」

「そうすればオーバーテイク中に、乱気流の発生や障害となるものを減らすことができる」

「そして私だったらエンジンに関するルールの多くを廃止し、創意工夫を凝らす余地を増やすだろう。ハイブリッドパワーというよりも、それぞれ独自路線を行くのだ」