IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTル・マン(GTLM)クラスに参戦しているリシ・コンペティツィオーネは4月8日、2019年6月に行われるWEC世界耐久選手権第8戦ル・マン24時間レースで起用するドライバーを明らかにした。
リシ・コンペティツィオーネは北米耐久シリーズにおいて、ポルシェ、フォード、BMWのワークスGTチームが覇を競う、GTLMクラスで名を馳せるフェラーリカスタマーチームだ。1998、2008、2009年のル・マン24時間クラスウイナーでもあるリシ・コンペティツィオーネは2018年こそ出場を見送ったものの、常連チームとしても知られている。
そんなリシ・コンペティツィオーネは8日、同じくIMSAシリーズを戦うマツダチーム・ヨーストのオリバー・ジャービスと、ブランパンGTシリーズなどで“ベントレー・ボーイズ”として活躍するジュール・グーノンを2019年のル・マンで起用することをアナウンス。ひとり目のドライバーとして先行発表されていたピポ・デラーニと合わせてドライバーラインアップを完成させている。
日本でもスーパーGT GT500クラスなどで活躍したジャービスは2019年大会でル・マン出場7回目を数える。かつてアウディワークスドライバーとしてLMP1クラスを戦ったイギリス人ドライバーは、2017年にジャッキー・チェン・DCレーシングからLMP2クラスに参戦すると、あわやLMP1カーを破っての総合優勝という展開となった同年のル・マンでクラス優勝/総合2位表彰台を獲得した。
そんなジャービスは今回、グーノン、デラーニという若手ドライバーとともに自身初となるLM-GTEプロクラスに参戦することになる。彼らがシェアする車両はもちろんフェラーリのGTEカー『フェラーリ488 GTE Evo』だ。
「これまでル・マンではLMP1、LMP2クラスを戦ってきたので、GTEプロクラスへの参戦は新しい挑戦になる」と語ったジャービス。
「しかし、僕らを支えてくれるチームはとても力強い。だからすぐにスピードを出せると思うし自信もあるよ」
「新しいチームやチームメイトと一緒に仕事を始めること、そして大好きなレースに戻れるのが待ちきれないよ!」
また、2019年大会でル・マンデビューを果たす予定のグーノンも「夢が叶った」と参戦決定の喜びを語っている。
「過去3度もクラス優勝を飾っているリシ・コンペティツィオーネからル・マンに出られるなんて、僕にとってそれは信じられないくらい特別なことだ」
「このプロジェクトに関わらせてもらえること、僕を信頼して起用してくれた(チーム代表の)ジュゼッペ・リシと(車両オーナーの)ジャン・ギーカスに心から感謝したい」
「僕は、このチームとクルマ、そしてチームメイトという強力なパッケージが、ル・マンで良い結果をもたらすと信じているんだ」